アカデミー賞® 韓国代表選出 & カンヌ映画祭監督賞受賞 『別れる決心』公開記念 雑誌「ユリイカ」丸々1冊パク・チャヌク特集号が発売決定

本年度のアカデミー賞®国際長編映画賞部門の韓国代表に選出、カンヌ国際映画祭コンペティション部門で監督賞を受賞、先月開催された英国アカデミー賞では監督賞と非英語作品賞の2部門にノミネートされたパク・チャヌク監督の最新作『別れる決⼼』がいよいよ2 ⽉ 17 ⽇(⾦)より TOHO シネマズ ⽇⽐⾕他にて全国公開されます。

刑事と容疑者が惹かれ合う 珠玉のサスペンスロマンス
「『パラサイト 半地下の家族』の次はこれ!!」―Variety
「今年最もロマンティックな作品」―Indie Wire

韓国では公開後に発売された脚本集がベストセラー1 位を獲得、決めセリフが SNSで流行、BTS のメンバーRM も複数回鑑賞するほどハマったと自身のSNSやYou-Tube で報告するなど、社会現象ともいえるブームを巻き起こしている。韓国の“アカデミー賞”とも称される、最も権威ある映画祭、青龍賞で最優秀作品賞・監督賞をはじめ7冠を獲得、大鐘賞でも作品賞、脚本賞、主演男優賞の3冠を獲得、釜日映画賞でも5冠獲得。その勢いは国内に留まらず、米「ニューヨーク・タイムズ」紙や「ローリングストーン」誌、「インディ・ワイヤー」誌などが昨年発表した今年の映画ベスト10にも選出されるなど、世界中で最高の評価を受けている。

監督を務めるのはパク・チャヌク。『オールド・ボーイ』(03)で第57回カンヌ国際映画祭グランプリを受賞。その後『渇き』(09)、『イノセント・ガーデン』(13)、『お嬢さん』(16)など唯一無二の作品で世界中の観客と批評家を唸らせ続けてきた巨匠の6年ぶりの最新作は、サスペンスとロマンスが溶け合う珠玉のドラマ。
主演は『殺人の追憶』(03)、『グエムル ~漢江の怪物~』(06)とポン・ジュノ監督作品への出演で一躍注目を集め、ドラマ、アクション、時代劇などキャリアを通して幅広い分野で活躍しているパク・ヘイルと、アン・リー監督『ラスト、コーション』(07)でヒロインを演じ一躍国際的な女優としての地位を確立、『ブラックハット』(15/マイケル・マン監督)でハリウッドにも進出しているタン・ウェイ。
物語は、刑事ヘジュン(パク・ヘイル)が、崖から転落死した男の妻ソレ(タン・ウェイ)の調査を開始することから始まる。取り調べが進む中で、お互いの視線は交差し、それぞれの胸に言葉にならない感情が湧き上がってくる。いつしか刑事ヘジュンはソレに惹かれ、彼女もまたヘジュンに特別な想いを抱き始める・・・。
パク・チャヌクと、彼の盟友でありNetflix「シスターズ」も話題の脚本家チョン・ソギョンが共に手掛けた、二転三転する先の読めないストーリー、相手の本心を知りたいヘジュンとソレのスリリングな駆け引きの脚本にハマる批評家や観客が続出!映画レビューサイトのRotten Tomatoesでは94%フレッシュを記録し、「『パラサイト 半地下の家族』の次はこれ!」(Variety)、「今年最もロマンティックな映画」(IndieWire)、「ミステリーとロマンスが優雅に溶け合っている」(Collider)といった絶賛評が上がっている。

商業監督デビューからおよそ30年。今こそパク・チャヌクの軌跡を辿る!
雑誌「ユリイカ」2023年3月号は丸々1冊パク・チャヌク特集!!

青土社から刊行されている、毎回様々な作家・ムーブメントを深く掘り下げる芸術総合誌「ユリイカ」の2023年3月号にて、最新作『別れる決心』がいよいよ公開を迎えるパク・チャヌク監督の特集が決定、2月27日(月)より発売される。

監督を務めた『JSA』(00)が、当時の韓国歴代国内興行収入を塗り替え大ヒット。作・土屋ガロン、画・峰岸信明による日本の同名コミックを原作とする『オールド・ボーイ』(03)は第57回カンヌ国際映画祭にて韓国映画初となるグランプリを獲得、パク・チャヌクの名は一躍世界に知られるところとなった。翌年に自ら設立した製作プロダクション「MOHO Films」は日本語の「模倣」にちなんで名づけられているという。

その後も、『親切なクムジャさん』(05/ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門出品)、『サイボーグでも大丈夫』(06/ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品)とテーマ性のある作品を世に送り出し、『渇き』(09)で第62回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞。そして初めての英語作品『イノセント・ガーデン』(13)を発表し、同じく韓国出身のポン・ジュノ監督の初の英語作品『スノーピアサー』(13)では製作を務めた。前作の『お嬢さん』(16)は、第69回カンヌ国際映画祭コンペティション部門上映だけでなく、第71回英国アカデミー賞で英語圏以外の作品賞を受賞。世界中からの評価を得て、国際的な映画監督としての立場をさらに強固なものにした。

今回発売される特集号では、昨年末に最新作『別れる決心』のプロモーションで来日した際のインタビュー記事や、昔から愛読し影響を受けていると明かす『ぼのぼの』の著者・いがらしみきおによる漫画、旧知の仲である小島秀夫によるエッセイ、西森路代らによる論考などが収録されている。

1992年に『月は…太陽が見る夢』で商業デビューをしてからおよそ30年。パク・チャヌクはいま何を模倣しようとしているのか。6年ぶりの新作『別れる決心』がまもなく待望の日本公開を迎える今こそ、改めてパク・チャヌクの軌跡を辿る映画ファン垂涎、永久保存版の1冊だ。
目次(※各項目のタイトルは変更になる可能性がございます)

❖忘れられぬ人々
故旧哀傷・能村幸雄
中村 稔

❖物語を食べる
食べる女たちの自画像
赤坂憲雄

❖詩
FUTURE AGENDA[未来の議題(アジェンダ)]他二篇
高田怜央

❖今月の作品
西野いぶき・吉田譜雨・山内優花・五十嵐雨
選=大崎清夏

❖われ発見せり
いま、コスメが語りはじめる
マリコム

特集*パク・チャヌク──『JSA』『オールド・ボーイ』『お嬢さん』、そして『別れる決心』へ

❖インタビュー
愛と言葉の映像(イメージ)
パク・チャヌク(聞き手・構成=崔盛旭(チェ・ソンウク)/訳=桑畑優香)

❖座談会
霧の中の映画監督
イ ・ヒャンジン×鈴木みのり×宮越里子

❖漫画
5秒前のパク・チャヌク
いがらしみきお

❖エッセイ
メジャー&マイナー
パク・チャヌク作品の受容と韓国社会の変遷
伊東順子

一線を越える
伊藤弘了

パク・チャヌク流ミステリ試論
『別れる決心』に至る成熟の作法
稲垣貴俊

知られざる短篇にみる彼のヒューマニティ
岸野令子
パク・チャヌクとの“別れない決心”
小島秀夫

踏みとどまって、作り続けていくということ
誠実なロマンチストへの身もふたもない愛と信頼、そして願望
ハン・トンヒョン

ボキボキに折られたその先
深緑野分

それは、私の知る、ある時期のLAでのパク・チャヌク監督
藤谷文子

出発する彼女たち
藤野可織

抵抗の転調
宮崎大祐

❖論考
グローバル韓国映画の最前線、パク・チャヌクの『別れる決心』を読む
イ ・ヒャンジン

『別れる決心』と『めまい』
両者は本当に似ているのか?
碓井みちこ

ケアの臨界点
『親切なクムジャさん』論
小川公代

紙屋牧子

断絶の連続
パク・チャヌク復讐三部作試論
木澤佐登志

共存不可能なるものたちの「共存」に向けて
「別れる決心」はいかにしてなされたのか?
北小路隆志

復讐は我のもの
パク・チャヌクの「復讐三部作」に関する考察
具珉婀(ク・ミナ)

パク・チャヌクのクィアな闘争
児玉美月

嘘をつく女
清水純子

植民地帝国の誤用とクィアな身体
新城郁夫

境界のものがたり
鈴木みのり

韓国映画史の流れの中で見る、パク・チャヌクの軌跡
鄭琮樺(チョン・ジョンファ)(訳=加藤知恵)

『別れる決心』
問い直されるファム・ファタール
西森路代

トラウマの模倣と彫琢
『サイボーグでも大丈夫』
森年恵

「作り物」の矜持
『お嬢さん』の「ゴシック」的世界
鷲谷花

❖資料
パク・チャヌク主要作品解題
崔盛旭(チェ・ソンウク)

表紙・目次・扉……北岡誠吾
<story>
男が山頂から転落死した事件を追う刑事ヘジュン(パク・ヘイル)と、被害者の妻ソレ(タン・ウェイ)は捜査中に出会った。
取り調べが進む中で、お互いの視線は交差し、それぞれの胸に言葉にならない感情が湧き上がってくる。いつしか刑事ヘジュンはソレに惹かれ、
彼女もまたへジュンに特別な想いを抱き始める。やがて捜査の糸口が見つかり、事件は解決したかに思えた。
しかし、それは相手への想いと疑惑が渦巻く“愛の迷路”のはじまりだった……。
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監督:パク・チャヌク
脚本:チョン・ソギョン、パク・チャヌク
出演:パク・ヘイル、タン・ウェイ、イ・ジョンヒョン、コ・ギョンピョ
提供:ハピネットファントム・スタジオ、WOWOW
配給:ハピネットファントム・スタジオ
原題:헤어질 결심|2022年|韓国映画|シネマスコープ|上映時間:138分|映画の区分:G
© 2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED

公式HP:https://happinet-phantom.com/wakare-movie/ 公式twitter:https://twitter.com/wakare_movie

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2023.02.13