半導体と携帯電話で巨額の収益をあげるサムスンは、今や世界の「10大ブランド」に数えられるほどの巨大企業だ。このサムスンが飛躍的に伸びた理由はどこにあったのだろうか。 1200本以上の映画 1953年、韓国から日本に留学してきたその少年は、学校が終わると毎日一目散に映画館に駆け込んだ。 そして、そのま…
日本では数人で食事をするときに自分用の取り皿を使うのが普通だが、韓国では取り皿を使わないことがよくある。それは、鍋物を食べるときも同じだ。それでは、取り皿がなくてどうするのか? 取り皿を使わない理由は? 韓国ドラマを注意深く見ていると、みんなで熱い鍋物を食べているとき、取り皿を使わず直接箸やスプーン…
済州島(チェジュド)で小さなホテルに泊まったときのことだ。ゆっくりと風呂につかろうと思ってバスルームに行ったら、湯船がなかった。あったのは、シャワーだけで拍子抜けした。「なるほど。これが韓国か」と思った。 ドラマでも風呂の場面がない 知り合いのマンションを訪ねたときのことだ。そのマンシ…
『朝鮮王朝「背徳の王宮」 1冊でつかむ韓国時代劇の真髄』(康熙奉〔カン・ヒボン〕著/星海社発行) 現在、韓国時代劇は日本の各テレビ局で繰り返し放送されており、関心を持っている人も多いが、ドラマの背景になっている歴史がわかれば、さらに面白く時代劇を見ることができる。そんな中で、星海社から『朝鮮王朝「背…
こんなエピソードがある。スピード違反で検挙された人が、警察官から「今度結婚式を挙げるんだけど、出席してくれるなら大目に見てあげる」と言われたそうだ。見ず知らずの警察官がまさか……。信憑性はわからない。しかし、この話を聞いた韓国の人が思わず納得してしまうほど、韓国では「結婚式は出席者が多ければ多いほど…
平日の午前11時に渋谷で地味な映画を見た。ガラガラだと思ったら、空いていたのは最前列だけ。年配の人たちが、しっかり座席を埋めている。仕方がないので最前列に座り、できるだけ視野を広く取ろうと務めながら、必死にスクリーンを凝視し続けた。 出口に殺到する観客 目が疲れた頃、ようやくエンドロールになった。 …
20年以上前にソウルへ取材に行ったとき、ロッテホテルのロビーでよく人と待ち合わせをした。そのとき、来る人がほとんど30分くらい遅れてくる。理由はきまって「渋滞がひどくて」。私(康熙奉〔カン・ヒボン〕)は笑って相手を迎えたが、腹の中はイライラしていた。 古典的な言い訳 当時、ソウルの渋滞…
ソウルは、どこでも路上販売が盛んな街である。人が集まれば、そこに臨時の店ができて、呼び込みの声がこだまする。食べ物の露店が特に多いが、その他にも服、カバン、CDなどの定番商品が路上の台に積み重なっている。時間が余ったときには、そういう露店を見てまわるのも楽しい。 地下鉄の車内の売り子 …
ソウルの地上波のテレビ局はKBS、MBC、SBSの3つだが、純然たる民間放送はSBSだけとなっている。KBSはNHKと同様の公共放送で、MBCは政府が出資して民間で運営するという半官半民のテレビ局である。つまり、ソウルでは、公共放送1、半官半民放送局1、民間放送1という割合になっている。  …
テレビ局には、毎日多くの問い合わせや抗議がある。それだけ、多くの人が見ているということなのだ。しかし、韓国の場合には、日本では考えられないような抗議がテレビ局に来ることがある。それは何だろうか。 先祖は裏切り者? たとえば、韓国時代劇に自分の先祖が出たとする。 とてもいい役だった場合は子孫もうれしい…