2つ目のシーンは、以前とは違った魅力でハンスを演じたイ・ミンホの強烈な初登場の瞬間だ。16歳のソンジャ(キム・ミンハ)が住む釜山に新しく来た仲介商ハンスは、カリスマあふれる姿で一気に関心を集中させる。韓国人だが日本語を流暢に駆使し、若い年齢ながら強力な才能を持つハンスの姿は、彼の正体に対する好奇心を高めている。続いて、ハンスの視線が日本の巡査にも頭を下げないたくましいソンジャにとどまり、ソンジャとハンスの目が合う瞬間、イ・ミンホとキム・ミンハの間に印象的な雰囲気が発散し、今後の展開に対する期待と興味を高めた。
最後の場面は、老年のソンジャ(ユン・ヨジョン)が過ぎ去った苦難の歳月を回想しながら熱い涙を流す場面だ。1989年、日本に住むソンジャは、偶然にも久しぶりに味わった韓国の米の味に感動し、故郷を思い出すことになる。母親に対する記憶や、日本に到着して苦軍奮闘しながら生きてきた瞬間を振り返るソンジャの姿は、ユン・ヨジョンだけの繊細な感情表現と淡白な演技が加わり、濃厚な響きを与える。加えてキャラクターに完全に溶け込んだユン・ヨジョンの顔には、ソンジャが故郷を離れて見知らぬ異国で経験した数多くの感情が混ざりあい、視聴者に深い感動を呼び起こした。このように劇の完成度を一層引き上げる俳優たちの熱演と息をのむような名場面が繰り広げられる「パチンコ」は、毎回強烈な余韻を残して視聴者を魅了する予定だ。
同名のニューヨークタイムズのベストセラー図書を原作とし、韓国移民者家族の希望と夢に関する物語を繊細で温かく盛り込んだ「パチンコ」は全部で8つのエピソードで構成された。3月25日にApple TV+で3つのエピソードが公開をされたのを皮切りに、4月29日まで毎週金曜日に1本のエピソードを公開する予定だ。