●今作で演じられた燕山君イ・ユンは、よく知られた実在の人物です。演じるにあたってプレッシャーはなかったですか?
燕山君は何度もドラマで扱われてきた人物です。それが一番のプレッシャーでした。
このドラマが放送される1、2週前にも、燕山君を扱った作品が好評のうちに放送を終了しました。実は僕の親友(キム・ゾソク)が燕山君を演じていたんです。なので重圧はありましたね。僕ならではの燕山君にしないと意味がないと思いました。だけど僕の中で、気負って意識して演じなくてもいいんだという確信がありました。僕なりの個性を生かして燕山君を演じれば、おのずと既存の燕山君とは異なるはずだと。
だから燕山君に関する作品は1つも観ませんでした。「歴史上、最も残忍で極悪な暴君」、その程度の知識で撮影に臨みました。あとは台本、監督の演出力、そして僕の個性。これだけを基に新たな燕山君を作り出しました。
●これまでのドンゴンさんのイメージとは真逆の役柄でしたが、不安はなかったですか?
不安はまったくなく、逆に快感でした。ドラマの撮影が進みセリフを言うたびに、この19年間やってきたものとは違う俳優に自分がなっていくのが分かりました。僕自身が表現方法を1つずつ変えていったからです。ゾクゾクしました。これまでやってきた芝居とは、まったく違う芝居ですからね。もちろん、1話と2話の放送を控えた2日間ほどは、僕の芝居を観る視聴者の反応が怖かったですよ。どう感じてもらえるかわからないですから。でもカメラの前で演じている時は、幸せを感じていました。
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