「個別インタビュー」俳優ユ・ジュンサン、歌手・映画監督などマルチに活動する理由とは?「活動は全て“いい俳優”になるための過程。好奇心が旺盛なんです」

-日本の視聴者にはどういう部分に注目してみてほしいですか?
日本でも、現実的にこういう不正はありますよね? このドラマを見ることによって、代理満足してください。僕たちも漠然とやられてばかりいるのではなく、だからといって、外に出て戦うというわけではないんですが、“そういうことがある”ということを知っていれば、少しでも変化を起こすことができるので、ドラマを通して、そういう現実があるということを知り、考えていただきたいです。そうすれば、国も国民をむやみに扱うことはできないでしょう。まさに一石二鳥の効果があると思います。
それから、登場人物が多く、事件がいろいろ起こるので、集中していなければ、どんな内容なのか分からなくなります。だから、集中力を養うのにすごくいいです(笑)。1つの手がかりを見つけるため、ずっと事件を追っていくんですが、その手がかりが何なのか、待ちながら見るという面白さがあると思います。ただし、注意点があります。ドラマの途中でトイレに行くと、重要な手がかりを見逃してしまいます。トイレはドラマが終わった後に行ってください(笑)。


-その「操作」が終わった後、韓国で初演のミュージカル「ベン・ハー」に出演されましたが、いかがでしたか?
ミュージカルのスケジュールはだいたい1、2年前に決まるので、その間でドラマが決まったら、どちらにも了承を得て、出演します。その場合、ドラマの撮影をしながらミュージカルの稽古をするんですが、ドラマが終わる頃、ミュージカルが始まり、重なってしまうときもあります。
「ベン・ハー」では、奴隷として売られていくシーンで、腹筋部分が見えるんですよ。別に奴隷なんだから、シックスパックにしなくてもいいんですが、キレイに見せたほうがいいだろうと思って、体を鍛えました(笑)。
また、ミュージカル側にもドラマ側にも迷惑をかけてはいけないから、ベストで臨まなくちゃいけないじゃないですか。それで、「ベン・ハー」は、歌も含めて、1週間で1幕と2幕のセリフを全部覚えました。たぶん、キャストの中で、僕が一番早くセリフを覚えたんじゃないかな(笑)。そうすることによって、「あの人はドラマをやっているから」という声が出ないようにしました。
ドラマの場合、終盤に差し掛かると、時間に追われるんですよ。そうすると、若い頃は制作チームに、「次の日公演があるから、8時までに撮影を終えてください」とお願いしていました。それが、30代になってくると「10時までに撮影を終えてください」、40代になると「12時までに撮影を終えてください」と変わり、50代が近づいてきたら、「朝までに終えてくれたらいいですよ」という言い方になりました。それで、ドラマの撮影が朝4、5時に終わって、ちょっと寝て公演に行く、ということがあり、体力的には大変でしたね(笑)。
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2017.12.15