「個別インタビュー」俳優ユ・ジュンサン、歌手・映画監督などマルチに活動する理由とは?「活動は全て“いい俳優”になるための過程。好奇心が旺盛なんです」


-映画監督もされ、ミュージカル、ドラマ、音楽活動とバイタリティがすごいですが、その活力はどこからくるんでしょうか?
演出に関しては、もともと映画が専攻だったし、音楽映画だったら演出したいと思い始めたんですが、結局、音楽も含め、僕がしている活動は、全て“いい俳優”になるための過程だと思っています。僕は年齢に似合わず、いろんなことに興味を持ち、好奇心が旺盛なんですよ(笑)。気になったことはすぐに調べたり、やってみたり。
それに旅行も好きで、いろんなところに行くんですが、今回日本に来てからも美術館巡りをしてきたんです。美術館に行くには歩かなきゃいけないし、自然にすれ違う人を見るようにもなるじゃないですか。そういう時間がすごく楽しくて。そういう過程から、いろいろな刺激を受けて、エネルギーがあふれてくるんだと思います。
-ユン・ジュンサンさんが目指している“いい俳優”というのは、どのような俳優なんでしょうか?
20年以上俳優生活をしてきましたが、俳優は自分が生きてきた経験を作品に、そのキャラクターに投影することなので、経験値が多ければ多いほどいいと思っています。その人物の深みや、その物語をしっかり把握すれば、上手く表現できるからです。
でも、結局人間だから限界があって、だからこそ、自分を見詰めて、それを克服していく、ということを繰り返し、訓練しています。そうすることによって、少しでも良い演技ができるようになるのではないかと思って。でも、そういう部分は実際、目に見えるものではないので、どうすべきなのか、ということについて、常に悩みながら役と向き合っています。



-日本でも12月15日から日本初放送される「操作」は、ユ・ジュンサンさんが役の比重にかかわらず出たいと思い、出演を決めた作品だそうですね。
韓国でこれまで、こういう社会派ドラマは、なかなかできなかったんです。でも、政権が代わって、自然にこういうドラマが制作できるような状況に変わりました。個人的には政権が変わる前に、こういう作品が作られて、議論を巻き起こせたらいいなと思っていたんですけど(笑)。そういう状況から、いまはこういう作品が思いきりできるようになったし、僕個人的にもこういう社会を告発するようなストーリーが好きなので、台本をしっかり見なくても、出演したいと思いました。
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