「取材レポ」2年ぶりの来日ファンミーティング「涙の女王」キム・スヒョン にファンが大熱狂! ―2024 KIM SOO HYUN ASIA TOUR in JAPAN「EYES ON YOU」開催―

『EXCLUSIVE!スヒョン コメンタリー』のコーナーでは、『涙の女王』のワンシーンを流し、ここでしか聞けないキム・スヒョンによるコメンタリーを披露。

1.<ヘインが子どもを失った後、夫妻の部屋も分けた部屋でベッドに横たわるヒョヌが、子どものために貼った天井の光るシールが一つだけ残っているのを見つけ、声をころしてむせび泣くシーン>

会場に悲しい雰囲気に沈むと、おもむろに一人センターステージへの花道を歩いてファンの近くまでいくスヒョン。何事かと思いきや「ファンミーティングでこんなに悲しいシーンを皆さんに見せるなんて…」と申し訳なさそうに沈んだ気持ちのファンたちを気遣い、「悲しくないですよね?」と優しく声をかける姿がキュンとさせた。

Q.このシーンは演じるのが難しかったのでは?

スヒョン:このシーンを台本で最初に読んだとき、確かに自分としてはいい演技をしたいという欲も出ましたし、怖い気持ちもありましたし、どんな風に表現したらいいのかとても悩みました。

2.<叔母のボムジャが父のホン・マンデに初めて殴られたと言って号泣するのをヒョヌが慰めるシーン>

Q.この時の撮影エピソードは?

スヒョン:ボムジャ叔母さんは実は隠れた涙の女王でした。激しい感情を表現するシーンもあって、演技についても悩んでいらして、気苦労が多かったようです。ボムジャ叔母さんとの最初の撮影は刑務所のシーンでした。その時にボムジャ叔母さんを演じるキム・ジョンナン先輩の演技を見て、ものすごいエネルギーを感じました。自分の方が気を引き締めて一生懸命に頑張らなければペク・ヒョヌというキャラクターがかすんでしまうと思って、怖い気持ちになるくらい、すごいエネルギーを感じました。

『Learning about Japan』はキム・スヒョンに新しい日本語を知ってもらうコーナー(ちなみに前日の同コーナーでは、『○○しか勝たん』と『エモい』を覚えた)。

一つ目の『お疲れサマンサ』が会場モニターに表示されると客席からは「古い」と言わんばかりのブーイング。しかし、実はいま若者の間で流行ってきているということで今回ピックアップされたそう。古家氏の見本どおりに少し独特な動きをしながら自然な発音でマスターし披露し、あまりの上手さに客席からも笑いと共に感心する声が上がった。

二つ目は『推し』。スヒョンは、最初はビリヤードの『押し玉』の『押し』と勘違いしたが、日本のアニメ『推しの子』を思い出して理解したものの「そのアニメを見たことがばれちゃいましたね」と苦笑いした。

次に、黒のジャケットとパンツ姿で再び登場したキム・スヒョンはゲームコーナーへ。会場から5名ずつの2チームを抽選で選抜し、舞台上でスヒョンと共にゲームに挑戦した。一心同体ゲームではお題を見たスヒョンの動きを察知してチーム全体で同じポーズができたら終了。独特な動きのスヒョンに上手く合わせて両チームとも達成した。参加者全員にスヒョンから今回のために特別に制作した非売品の写真集と握手のプレゼント。さらに勝利チームにはスヒョンがデザインしたブローチも贈られた。

キム・スヒョンとのツーショットコーナーは、客席からランダムにカメラで映されたファンがスクリーン上でスヒョンとツーショットとなり写真を撮るというもの。皆スクリーンに突然映し出された自分の姿に驚きつつ、それぞれにスヒョンと同じポーズを取り、見ている側も次に自分が当たるかもという期待とドキドキ感があり、大いに盛り上がった。

後半は、しっとりと幻想的な雰囲気の中、再びキム・スヒョンが登場し、「Wherever You Will Go」(The Calling)、「Someone You Loved」(Lewis Capaldi)、「All of me」(Jhon Legend)の3曲を披露し、会場はその圧巻の歌声に酔いしれた。

歌い終えると「実は今日、リハーサルの時に上手く歌えたんです。例えばカラオケで歌っている時とか、シャワーで歌っている時に、すごく上手く歌えるとワクワクして盛り上がりますよね?実はそれでリハーサルの時に声を出しきってしまいました。一人だけで盛り上がってしまって、すみませんでした・・。次の曲は本当にうまく歌わないといけません。挑戦してみます・・」と。そして、『Lemon』(米津玄師)を歌い出した瞬間、その響き渡る歌声の上手さに会場からは大きな歓声と拍手が上がり、客席にマイクを向けると会場全体での大合唱となる場面もあり、情感たっぷりに響き渡る歌声に客席は感動の面持ちで聴き入っていた。歌い終えるとスヒョンはマイクを客席に向ける動作をして「これ、初めてやってみました~!」と嬉しそうに笑った。「では、次は最後の曲ですが・・」と言ったところで、客席からの『ヨーデルを歌って!』と掲げられたメッセージを見て、即興で陽気に得意のヨーデルを披露。客席を楽しませて拍手喝さいを受けた後、「最後の曲を歌っちゃいましたね」とあっさり言い放つと会場からはえー!と悲鳴が。そして「上の階の方は危ないかもしれないからゆっくり座って、下の人はゆっくりと立ってみてください」というと、ドラムの響きと同時に流れてきたのは懐かしの『ギンギラギンにさりげなく』(近藤真彦)。まさかの選曲に会場からは爆笑と歓声が起こりボルテージは一気に最高潮に!金のテープも勢いよく舞い上がるライブ会場と化した中、キム・スヒョンもノリノリで盛り上がった。「僕は多分今日の映像をネットで見ながら、自分がおしりを振っているのを見て後悔すると思います。忘れてくださいね。また次の作品を見ていただかないといけないので」と笑いながら言うスヒョンに会場からは『かわいい!』という声が上がった。

興奮も冷めやらぬ中、一旦退場したキム・スヒョンが『ギンギラギンにさりげなく』の演奏と共にまさかのトロッコに乗って再登場!色とりどりのボールを投げながら会場をゆっくりと一周。メインステージから距離のあるスタンド席のそばまで来て手を振り、ハートポーズで愛嬌を振りまくスヒョンに客席も大感激と大興奮!会場はこれ以上ないほどの幸せな空気に包まれた。

メインステージに戻ると感極まった様子のスヒョンは目を潤ませながら「昨日・・」と言いかけたところで泣き顔に。涙をこらえながら言葉を絞り出し「昨日は、なんとかこらえたのですが・・・」と涙が止まらないスヒョンに泣かないでという温かい声援とキム・スヒョンコールが会場中から沸き起こった。涙を流しながら「どうもありがとうございます。当然の言葉ですが、僕一人の力で、僕の出来が良くてうまくいったのではないと思います。こうして皆さんが愛や応援の力を送ってくださるからこそ、僕はこの場所にいられるのだと思います。ありがとうございます」と心からの感謝の気持ちを伝えた。「そしてこのステージの裏にも100人ぐらいの方がいます。韓国にも100人ぐらいの方がいます」と言うと会場からは大きな拍手が送られ、スヒョンは「ありがとうございます」と丁寧にお辞儀をした。「皆さんからいいパワーをいただいて、僕は良い作品、そして良い演技で、皆さんの気持ちに応えられるように、お返しができるようにベストを尽くします」と挨拶し、デビューから何年経っても、人気俳優となっても、変わらずに謙虚な気持ちを持ち続けているキム・スヒョンの素敵な人柄をあらためて感じさせた。

集合写真を撮る時には泣いた後の顔で「写真を撮るのに僕こんな顔でどうしよう」と一旦退場したのち再登場して、素敵な笑顔を見せながら会場を埋め尽くしたファンたちとの集合写真を撮った。

最後の挨拶では、「いつも皆さん健康で元気に過ごしてくださいね。そして今日お帰りになる時もケガをしないで無事に帰れるように皆さん順番を守ってくださいね。ありがとうございました」と、きめ細やかな気遣いもみせた。

鳴りやまぬアンコールに応え、キム・スヒョンは「涙の女王」のOSTで自身が歌った「청혼(Way Home)」を歌いながら登場。伸びやかな声で感情豊かに歌い上げると、観客は一気に涙の女王の世界に引き込まれた。

センターステージへの花道をゆっくりと歩きながら、ファンとの大切な時間が過ぎていくのを惜しむように、一人一人と目をしっかりと合わせながら歌うスヒョン。その瞳はやはり涙で潤んでいた。歌い終わっておどけたように「お疲れサマンサ」と言いながらも、涙を流し、名残惜しそうにファンたちを見つめて何度も手ふり、そして何度も何度も振り返りながら、いまのこの光景を、ファンたちの温かいまなざしと愛情を、一生懸命に目と心に刻み付けるかのように会場中を見渡し、最後に大きく手を振る姿がファンの心を熱くさせた。

そこにいたのは涙の王子というより、もはや大人の魅力を滲ませて多くの人たちをひきつけている涙の王 キム・スヒョンと言える。

ファンのために用意されたたくさんのプレゼントやファンを喜ばせるための様々な企画。何よりも、何度も何度もメインステージからセンターステージまでの花道をゆっくりと歩きながら、客席を何度も見まわし、多くのファンと直接目を合わせようと、たくさん触れ合おうとしている姿が印象的であった。

キム・スヒョンが今回のファンミーティングでのファンとの再会や出会いをどれだけ楽しみにしていたのかがうかがえた。ファンだけでなく、キム・スヒョン自身にとっても忘れられない貴重な時間となったことだろう。ファンとふれあい、愛とエネルギーをしっかりとチャージして、次の作品にまた全身全霊で臨む姿が浮かんでくる。今度はどんな姿を見せてくれるのか、もう次に会える時が待ち遠しい。

取材:Korepo(KOREREPORT.INC)

 

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2024.07.08