2月29日(木)、「Disney+(ディズニープラス)」での独占配信に先立ち、キム・ナムジュ、チャウヌ(ASTRO)、キム・ガンウ、イム・セミ、イ・スンヨン監督の5名がオンライン会見に出席した。
まずは、フォトセッションからスタート。キム・ナムジュ、チャウヌ(ASTRO)、キム・ガンウはシックな黒い衣装に身を包み、イム・セミはベージュのトップスにネイビーのパンツ姿でカメラの前に登場した。凛々しい表情から、手でハートを作ったり、ファイティングポーズをしたりとカメラマンからの様々な要望に応えた。ドラマのハイライト映像が流れた後、本格的に会見がスタートした。
キム・ナムジュ:「心理学教授で有名作家のウン・スヒョン役を演じました。無念に幼い息子を失うという悲劇的な役柄で、ジェットコースターのような人生を送ることになります。“強い母性愛”というのをキーワードに、緊張感のあるストーリーで、人が抱える傷や癒しという部分に注目してほしいです」
チャウヌ:「裕福な家庭で育ちながらも、自ら険しい道を選ぶことになったクォン・ソンニュル役を演じました。ソンニュルの感情に注目してほしいです。彼が抱える痛みや傷、そして回を重ねるごとに明らかになっていく彼の秘密を見守ってほしいです」
キム・ガンウ:「悲劇にまつわる真相に迫る記者で、スヒョンの夫であるカン・スホ役を演じました。妻と息子を愛している家族思いなところが見どころです。正義感の強い姿に注目してほしいです」
イム・セミ:「実の姉のようにスヒョンを慕い、セレクトショップの代表を務めるハン・ユリ役を演じました。今回のドラマは“ヒューマニティ”というジャンル。前向きでエネルギッシュな存在にみえるユリも、じっくりと見つめることで見えてくるものがあると思います。1人の人間として見てほしいです」
Q.最も信頼できるキャストと、放送前から話題になっていますが、その点について監督はいかがでしょうか。
イ・スンヨン監督:「役に最もふさわしいキャストだと思います。台本の力がすごかったので、この演技の深みを出せるのはキム・ナムジュさんしかないとオファーしました。チャウヌさんは、美術スタッフがスケッチした人物イメージとピッタリだったので、オファーするときにそのスケッチも一緒に送りました。キム・ガンウさんは、キム・ナムジュさんとの相性を考えたとき、さらに実直で一途な役柄を考えたときに彼しかいないと思いました。イム・セミさんは、この作品に明るみを出せる役者さんだと思ってオファーしました」
Q.6年ぶりのドラマ復帰、さらにMBCドラマには13年ぶりの出演となるキム・ナムジュさん、ドラマ復帰した理由を教えてください。
キム・ナムジュ:「とても緊張しましたが、撮影のプロセスすべてが楽しかったです。キャストとスタッフと楽しい仕事が出来たと思います。この作品を選んだ理由は、“強い母性愛”という部分に共感したからです」
Q.キム・ナムジュさんとチャウヌさんのW主演となりますが、チャウヌさんは初めて挑戦する役柄ということもあり、負担に思うことはありましたか?
チャウヌ:「ナムジュさんとの相性は100満点だったと思います。最初に台本の読み合わせをしたときは少し冷たい印象だったけど、そのあと会食したときに気さくに接してくださいました。前作の『ワンダフルデイズ』もMBCドラマで、立て続けの演技となりましたが、そこまで負担には感じていませんでした。『ワンダフルワールド』の台本を読んだときに、ソンニュルが抱える痛みや傷を上手く表現していきたいと思いました」
キム・ナムジュ:「私は相性110点だったと思います。チャウヌさんと共演できてとても光栄で、私にとってもいいチャンスでした。俳優としてのチャウヌさんは、柔軟で、心が寛大、いい人格だと思います。常に相談しながら演技することが出来たので、いい結果になるしかないと確信していました。最初は、星から来た王子様のようで少し負担に感じていましたが、今は弟のよう、弟というには私がおばさんですが…」
チャウヌ:「弟で大丈夫ですよ」
キム・ナムジュ:「(笑顔で)ありがとう」
Q.チャウヌさん、『ワンダフルデイズ』の甘い印象から、今回はタフな印象の役柄ですが、その点はいかがですか。
チャウヌ:「今回は自分でタフな役を選びました。髪型や身体は作りすぎず、ナチュラルな姿がソンニュルに近いと思ったので、自然な姿で演じるようにしています」
Q.悲劇的なストーリーのように感じますが、タイトルを『ワンダフルワールド』にした理由を教えてください。
イ・スンヨン監督:「物語の背景は悲劇ですが、例えば夜空が真っ暗な場所に輝いているキャストがいることで、よりキャストが際立つことがあるように、そこで紡ぎだされる関係性が美しく描かれると思いました。悲劇というより美しい物語だと感じられると思います」
Q.キム・ナムジュさん、ドラマ復帰するまでの6年という年月はどういう風に過ごされていたのでしょうか。また、2018年に出演した前作『ミスティ』と少し似たテイストのドラマのように感じますが、いかがでしょうか。
キム・ナムジュ:「6年間、子供たちと楽しい生活を過ごしていました。『ミスティ』の役と今回の役は全く違います。ジャンルも違いますし、何より私の心が動いた作品という点で大きく違います。6年間、母として頑張って生活してきて、子どもたちも大きくなり、今の私だからこそ、より上手く演じられる役だと思いました。他の俳優が演じていたら後悔すると思いました」
Q.キム・ナムジュさんと共演して、驚いたこと、感心したエピソードがあれば教えてください。
イム・セミ:「本当に光栄でした。先輩から目を離したくなかったです。現場でもカッコよくて、本気で私の役と向き合ってくれました」
キム・ガンウ:「自分がデビューしたときから活躍していた大先輩。迷惑をかけないようにと思っていましたが、最初の撮影日から壁を取っ払ってくれて、『あなたは好きなように演じていいよ』というシグナルをもらった気がしました。ちょっと大げさですが、母の胸の中で思いっきり遊べたような感覚でした」
チャウヌ:「野外で撮影していた時に先輩のファンの方がいらっしゃって、『カメラに写り込んでしまうからどいてください』といったら、先輩が『見るならここでどうぞ』とファンに席を用意してあげている姿を見て、ああいう振る舞いもかっこいいと思いました」
キム・ナムジュ:「演技しているときにファンの方が視界に入っていたのは気になっていました(苦笑)でも、ありがたいなと思ったので席を用意しました」
イ・スンヨン監督:「キム・ナムジュさんはこういう役が似合うという固定概念が少しあったので、ミスキャスティングかなと思ったときもありましたが、ナムジュさんの台本を解釈する能力がすごかったです。本気で尊敬しています。視聴者のみなさんもナムジュさんの違う一面を見ることが出来ると思います」
キム・ナムジュ:「撮影中も監督は私をおだてるような発言をたくさんしていました。誉め言葉が上手ですよね」
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