-演じられたキム・ドギとご自身との似ている点はありますか?逆にキム・ドギとちょっと違うなという部分はありますか?
キム・ドギというキャラクター自体が、非現実的すぎる人物だと思います。特殊部隊出身で、ケンカも強くて、特殊任務を行う肝と勇気も備わっています。僕には考えられない要素です。それに、エピソードごとに新しいキャラクターに変装するとき、個人的にキム・ドギの能力とはかけ離れているように思いました。そこで、過去のシーンで「本当は、演劇学科に行きたかったんだけど、陸軍士官学校に進路を変えたんだ」というセリフをアドリブで追加しました。本来は役者になりたかったけれど、母のために、あるいは自分の未来のためにそういった選択をしたというシーンが、演じるための装置として必要だと思ったからです。だから、「キム・ドギは役者になりたかった」という部分が、似ていると思います。僕も役者として様々な人物を演じるので、そのような部分をキム・ドギという人物に重ねました。
-ムジゲタクシーの仲間を演じたキム・ウィソンさんやピョ・イェジンさんと共演してみていかがでしたでしょうか?
ムジゲ運輸の人々は、作戦を立てて復讐を遂行するメンバーなのですが、場の空気はとても和やかでした。つらいことがあっても彼らとの共演シーンはとても気楽で楽しかったです。キム・ウィソンさんは、相手を楽しませてくれて、笑わせてくれる方です。
撮影の間、とても頼りになりました。ペ・ユラムさん、チャン・ヒョクジンさんとは、コミカルなシーンが多かったので、見ているだけでおかしくて笑いを堪えるのに苦労しました。キム・ドギとしてシリアスな演技をしているので、お二人を見て笑いを堪えるのが本当に大変でした。ピョ・イェジンさんは、撮影時間がタイトで集中しなければいけない瞬間が多くて大変だったはずなのに、素晴らしい演技を見せてくれたので感謝しています。共演する俳優陣が素晴らしかったので、多くの方々から愛される作品になったのだと思います。
-監督を担うのは、ドキュメンタリー番組でプロデューサーを務めたパク・ジュンウ監督ですが、ドキュメンタリー番組出身監督と言うことで、何か撮影に差はあるのでしょうか?
僕がこの作品を選んだ理由の一つはパク・ジュンウ監督です。このドラマはフィクションですが、実際の事件をモチーフにしているので、被害者の方々の気持ちを考えると、単に娯楽として軽く扱ってはいけないという気持ちが強くありました。パク・ジュンウ監督は、そういった部分を常に真剣に考えてくれて、信頼できる監督だったので出演を決めました。撮影に関しても監督が真摯に向き合ってくれたので、視聴者たちの共感を得られる内容になったのだと思います。
-台本を読んでいく中で、演じるのを楽しみにしていたシーンはありましたか?
楽しみだったシーンは、カーチェイスのシーンです。撮影の準備も大変ですし、安全に考慮しなければいけません。通常は何度も撮り直す場合が多いので、撮影時間も長く、制作費も増えてしまいます。このような心配要素が多いシーンだったのですが、アクションチームの準備が完ぺきだったので、ほぼ1~2テイクで痛快なアクションシーンを撮ることができました。ドラマでここまでのカーチェイスシーンは中々見られないのでぜひおすすめしたいシーンです。
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