「イベントレポ」N.Flyingがインディーズ時代から9年越しの念願、Zeppツアー開催 先輩FTISLANDも応援にかけつけ、「今のN.Flyingは最強!」

5人組ロックバンドN.Flying(エヌフライング)が2020年からコロナ禍で持ち越していた初のZeppツアー『N.Flying 2020 ZEPP TOUR “Amnesia”』を東京、大阪で開催。先輩であるFTISLANDのオープニングアクトとしてはじめてZeppのステージに立ったときから目標としてきた単独Zeppツアーを9年越しに実現させた。ここでは、10月9日の東京・Zepp Hanedaの模様をレポートする。

N.Flyingは、イ・スンヒョプ(ボーカル&ラップ)、ユ・フェスン(ボーカル)、チャ・フン(ギター)、キム・ジェヒョン(ドラム)、ソ・ドンソン(ベース) の5人からなる韓国出身のロックバンド。母国・韓国でのデビューに先駆け、2013年から日本でインディーズ活動を行ってきた彼らが初めてZeppのステージに立ったのは、FTISLANDの『FTISLAND AUTUMN TOUR 2013 〜REPLAY〜』初日、10月1日のZepp Tokyo。その日以来、ことあるごとに「Zeppツアーが夢!」と語ってきた。本来なら2020年7月にシングル「Amnesia」をリリースし、Zeppツアーを行う予定だったが、コロナ禍に見舞われリリースもツアーも延期に。9年越しの夢の舞台には、その夢のきっかけを与えてくれた先輩でもあるFTISLANDのメンバーたちも駆けつけた。


スタート前から2階の最前列にいたFTISLANDのイ・ホンギ、イ・ジェジン、チェ・ミンファンの3人は、ペンライトを振ってN.Flyingを待ち構える。SEに乗ってスキップで登場したN.Flyingはポジションに着くと、フェスンが左手を高く上げ、ツアータイトルでもある「Amnesia」でライブは幕開け。スンヒョプの「Clap Hands!」という雄たけびに合わせて会場から手拍子が起こると、「Sunset」に突入。フンとドンソンも前に出てきて、フロント4人で楽しくジャンプ。16ビートに合わせて「Hey!」と掛け声をあげる「Endless Summer」で、盛り上がりは最高潮に。「The Real」のスンヒョプのラップパートではフンとドンソンが向き合ってグータッチ。スンヒョプとフェスンのボーカルの掛け合いとハーモニーも最高だ。

MCでは2020年に加入し、今回がツアーデビュー戦となるベースのドンソンが、「気合入りまくりです!」と意気込むと、「やっとですね……。やっとN.Flyingが単独Zeppツアーです。そして、やっと「Amnesia」を皆さんにお聞かせすることができました。待っていてくれて、本当にありがとうございます。ここまで本当に長かった」というスンヒョプ。「2013年に初めて、FTISLAND先輩のオープニングアクトに出させてもらってから、ずっとこの日を夢見てきました」(チャ・フン)、「「Amnesia」を発表したらツアーに出て、皆さんとすぐにお会いするはずだったのですが、コロナで延期になって。待たせてしまってすみません。でも今日、皆さんが来てくれて僕たちは本当に幸せです。今日は皆さんを幸せにできるように頑張ります」(ジェヒョン)と語ると、スンヒョプが「今のN.Flyingは最強! 韓国でもたくさんライブをして強くなりました。皆さん、まだ声は出せませんが、しっかり付いてきてください!」と力強くファンに語りかけた。

普段はギターやキーボードを弾くスンヒョプは、このツアーでは楽器は弾かずにボーカリストに徹する。中低音のスンヒョプと高音のフェスンのツインボーカルは、バンドの音楽に幅を与える。ステージを動き回るボーカルの2人とファンを鼓舞するギターのチャ・フンとベースのドンソン。ドラムのジェヒョンは、ドラマーなのに「Hot Potato」でキメポーズを担当するなど、華のあるプレイヤーだ。

「Sober」、「4242」など日本初披露曲をプレイした後のトークでは、コロナ禍に単独で来日し、日本のドラマ『君と世界が終わる日に』シリーズ(日本テレビ系/Hulu)に出演していたジェヒョンが、「日本に着いた日、みんなでラーメンを食べに行きました。ドラマ撮影中にひとりで食べて感動したお店だったのですが、メンバーと一緒に食べたらなおさら美味しかったです」と言うと、メンバーにドラマ撮影中のエピソードを促され、「千葉での撮影のとき、竹内涼真ヒョン(お兄さん)から“美味しいお寿司を食べに行こう!”と誘われて、笠松将さん、玄理さん、小久保寿人さんと、涼真ヒョンのカッコいいスポーツカーに乗って、ヒップホップを聴きながら行きました」という思い出話も。またチャ・フンが、「今度、僕たちも日本のテレビに出演します!」と日韓合同オーディション『THE IDOL BAND : BOY’s BATTLE』の出演を発表。「バンドオーディションなので、僕たちに、ある重要な役割が……」と話を続けると、他のメンバーたちから「ちょっと、ちょっと、これ以上はヤバイよ」と横ヤリが入った。

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2022.11.14