FTISLANDが、約3年ぶりとなるツアー『FTISLAND AUTUMN TOUR 2022 〜DOOR〜』を開催。10月5日の東京・日本武道館2Daysを皮切りに、名古屋、神戸で計5公演を行い、「歌詞でメッセージを伝えたい」と、インディーズ時代からの楽曲を含めた22曲でファンに想いを届けた。
FTISLANDはイ・ホンギ(Main Vocal)、イ・ジェジン(Bass & Vocal)、チェ・ミンファン(Drums)から成るロックバンド。メンバーの入隊やコロナ禍が重なり長く来日が叶わず、今年7月に『FTISLAND FANMEETING 2022 〜WELCOME〜』で2年10ヶ月ぶりに来日。そして今回、念願のライブツアーに至った。ここでは、10月6日の東京・日本武道館2日目の模様をレポートする。
3年ぶりのツアーを待ちわびていたファンは、メンバーの登場を手拍子で迎え入れる。SEの音楽が流れ、ステージ中央のDOORが開くと逆行でシルエットになった3人が登場。「Revolution」のイントロで両手を拡げたホンギ。力強いミンファンのドラムに乗って、ホンギとジェジンのツインボーカルで曲が進むが、久々のライブとあってホンギは少し緊張している様子。重いリズムの「Shadows」では語るように丁寧に歌いあげ、「GAME」、「TOP SECRET」と、徐々にギアを上げていく。
MCでは「急に寒くなったから、スタイリストさんがこの衣装を用意してくれたんだけど、暑いよね、かわいいけど」と鮮やかなピンクのダウンベストとグローブに言及し、会場を笑わせるホンギ。「武道館2日目、皆さんと会えてすごく楽しい気分です。声は出せないけれど、ここでは思い切り遊んでください」(ジェジン)、「僕たちは武道館で、そして日本でライブをするのが久しぶりで緊張もしていますが、楽しみな気持ちもいっぱいです。マスクなのは残念ですが、いっぱい動いたり、心の中で歌ったりして、いい思い出を作ってください」(ミンファン)と挨拶を続ける。
ホンギは今回のライブについて、「今回のライブはいつもより、さらに歌詞で皆さんに僕らのメッセージを伝えようと思っているので、歌詞に集中してください。3年ぶりのツアーですが、その間たくさんのことが変わりました。だから、皆さんと何を話せばいいのか、ライブで何を歌えばいいのか、俺らがこれから何をすればいいのかを3人でめちゃくちゃ話し合いました。昔の曲を聴き直してみたら、今の僕らが伝えたいメッセージを含んでいる曲が多くて。それで今回は、僕らが話した内容を音楽で伝えようと思ったんです。皆さんは声が出せないから、聞くしかないでしょ?(笑)」とセットリストに込めた想いを語った。
MCの後は、MCでも話していたように、メッセージを込めたバラードのセクション。ホンギの話をきいてからの「I believe myself」、「Raining」、「In the Room」の歌詞は心に刺さるものがあったが、彼の言うように歌詞を伝えるためなのか、このツアーのセットリストに韓国語曲はない。元々英語詞の「Champagne」以外は、すべて日本語の曲だ。
バラード後のMCでホンギが「100%答えが出たわけじゃないけれど、俺らはこのままでいい、今、俺らができることをやろうって結論を出しました。僕らが3人になっても、皆さんが声を出せなくても、FTISLANDのライブに来たら、幸せな気持ちで帰れるってことは変わらない。昔からずっと目指していたFTISLANDは変わらない。そんな気持ちを込めて歌いました」というと、会場が大きな拍手に包まれた。
「シアワセオリー」からのロックセクションでは、いつものコール&レスポンスの場所でホンギが客席にマイクを向けてすぐにひっこめるという場面も。やはりロックが彼らの本領だ。圧倒的な音楽の力に、ファンはグイグイと惹きつけられていく。声が出せなくても、いつものFTISLANDのライブのムードだ。「1234」ではまるで客席の心が聞こえるかのように、会場が一体化し、フロアの熱がガンガン上がった。
9月21日に約4年ぶりにリリースした19thシングル「DOOR」に関するトークでは、「久々のMV撮影でメンバーたちの演技を見て、恥ずかしくてトリハダがたった」と言うミンファンが、「でも家でMVを見ていたら、3人で手を握るシーンで感動して、泣きそうになった」といい話に持っていくも、「俺、ヤダ。俺がデブだったから!」とホンギがちゃちゃを入れて爆笑モードに。新曲「DOOR」は「何もかも受け入れて、未来へ――」というポジティブで爽やかなロック曲。この曲も歌詞に注目だ。ここから本編ラストまではライブのテッパン曲が続いたが、声が出せない中でも武道館は一体感に包まれ、「FREEDOM」では会場中が一緒にタイミングを合わせてジャンプを楽しんだ。
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