写真(右)=魏聖銓(ウィ・ソンジュン) 1968年ソウル生まれ。1992年に来日し、大東文化大学卒業後に学習院大学で日本語日本文学博士を取得。 現在は法政大学をはじめ、多くの大学で韓国語を教えている。 写真(左)=康熙奉(カン・ヒボン) 1954年東京生まれ。在日韓国人2世。韓国の歴史・大衆文化や日…
地政学的に見れば、朝鮮半島は常に大国に囲まれている。西に中国、北にロシア、東に日本、そして、その先にアメリカ。これほど多くの大国に囲まれた国というのは、世界でも朝鮮半島しかない。それだけに、小さな国が生き残っていくのは大変だ。 李成桂の反対論 「事大主義」という言葉を知っているだろうか…
高麗王朝の初代王であった王建(ワン・ゴン)。韓国時代劇の主人公になった英雄だが、彼には非常に多くの子供たちがいた。それは、彼が王朝を建国する過程で「あること」を繰り返した結果であった。 29人の夫人 877年に開城(ケソン/当時は松岳〔ソンアク〕と呼ばれていた)で生まれた王建は、小さい…
世界的なスターを生み出している韓国の芸能界。そのあこがれの世界を夢見る子供たちは多いのですが、いまだに韓国社会では芸能人を低く見る風潮が残っています。そこには、どんな歴史的背景があるのでしょうか。 儒教国家であった影響 社会的に芸能人が卑下される傾向にあったのは、1392年から1910…
1701年、19代王・粛宗(スクチョン)の側室だった張禧嬪(チャン・ヒビン)は、亡くなった仁顕(イニョン)王后に対して呪詛(じゅそ/呪い殺す儀式のこと)をした罪で死罪となった。そのときの描き方は、史実とドラマ『トンイ』では、どのように違うのだろうか。 奇怪な行動 まず、史実から見てみよう。 記録によ…
隣国同士で共通の生活習慣があるとはいえ、歴史的に培ってきた価値観には違いがある。「謝罪」の受け取り方も、その一つではないだろうか。日本と韓国の謝罪の概念はどのように違うのだろうか。 日常生活での違い 地下鉄を何度も乗り継いで目的地に向かうと仮定する。 ソウルと東京の両方で経験したことを言うと、「人が…
(C)2017 INVENT STONE ALL RIGHTS RESERVED 7月29日からシネマート新宿とシネマート心斎橋で公開されている映画『ワン・デイ悲しみが消えるまで』(以下、『ワン・デイ』と表記)。この映画について主演のキム・ナムギルは「観客のみなさんが、温かさを感じて癒されたりしなが…
(C)2017 INVENT STONE ALL RIGHTS RESERVED 意表をつく形で始まるが、その「意表」に深い意味が隠されていることが次々に明らかになっていく……そんな興味深い展開を持った映画が『ワン・デイ 悲しみが消えるまで』である。キム・ナムギルとチョン・ウヒの主演。…
写真はイメージです(韓国陸軍公式サイトより) 俳優のチ・チャンウクが、8月14日に鉄原(チョロン)にある第3師団の新兵教育隊に入隊した。これから21カ月にわたる彼の兵役がスタートしたのである。 その名も「白骨部隊」 現役兵として陸軍に入隊した場合、新兵教育を受ける場所は主…
先に「韓国はなぜ日本の植民地になったのか」という記事を前編・中編・後編の3回に分けて掲載しました。今度はそれを〔総集編〕として1回にまとめ、改めて掲載します。「19世紀の半ばから朝鮮半島がどのように日本の介入を受けたのか」ということを時系列に沿って説明しています。 江華島事件 1607…