「コラム」連載 康熙奉(カン・ヒボン)のオンジェナ韓流Vol.160「注目の『仮面の王 イ・ソン』」

テレビ東京の韓流プレミアは、月曜日から金曜日までの朝にオンエアされているが、面白い時代劇をよく放送している。そして、4月26日からは『仮面の王 イ・ソン』の放送がスタートする。ユ・スンホが主演していて、とても内容がいい。

なぜ仮面をかぶっているのか

『仮面の王 イ・ソン』は日本でも過去に何度か放送されてきたが、改めて地上波で放送されるということで注目を集めている。
このドラマは、タイトルにあるように、生まれた時から仮面をかぶって生きてきた世子(セジャ)のイ・ソンが主人公で、ユ・スンホが扮している。
それにしても、次の国王になる有力王族がずっと仮面とともに生きているという設定は本当に奇抜で度胆を抜かれる。
なぜ、イ・ソンは仮面で素顔を隠さなければならなかったのか。
そこには深い事情があった。

ここで重要なのは、朝鮮王朝の「辺首会(ピョンスフェ)」という秘密結社だ。相当に危ない連中が集まっているのだが、なんと国王が辺首会に弱みを握られて、その言いなりにならざるをえなくなる。
国王としては、最愛の息子の命があぶなかった。そこで国王は、世子の命と引き替えに、水を管理する権限を辺首会に渡してしまう。
そのうえ、国王は世子の顔を知られたら命があぶないという危機意識を持ち、世子は素顔を仮面で隠さざるをえなくなった。
(2ページに続く)

2021.04.24