続いて、「Ciipher」はデビュー曲「I like You」を披露したが、今度は最年長のタンがミス。Rainは音楽を途中で止めて、もう一度始めからやらせたが、またもタンがミス。連続でミスを犯すタンに、ついにRainは声を荒げて怒りを爆発させ、撮影を中断させたのだ。そして、「Ciipher」を練習室の外に連れ出し、説教モードに。現場は一気に殺伐とした雰囲気になった。
そして、Rainはタンだけを残すと、そこにタク・ジェフンが登場。なんと3人はニコニコし始めたのだ。そう、これはRainと師匠2人、協力者タンによるドッキリカメラならぬ“失敗カメラ”だったのだ。
そうとも知らず、練習室内では萎縮しまくり、暗い雰囲気の「Ciipher」のメンバーたちに、曲がいいと褒めたり、温かい言葉をかけて激励する「チプサブイルチェ」メンバーたち。「僕も本当に怒られて育ったから」とイ・スンギも優しく声をかけ、「Ciipher」を気遣っていたが、一番親身になっていたのはチャ・ウヌだった。
直属の後輩ではないが、アイドルの先輩ということで、「Ciipher」の気持ちがよく分かるのだろう。「この時期が一番怖い。これから、これより緊張することはないから」、「僕もたくさん間違えた」など声をかけたほか、イ・スンギらは自分たちが見ていると、「Ciipher」が緊張してしまうからと席を外したが、チャ・ウヌだけは逆にしっかり見て、フィードバックをしてあげたいと席を立たず、スマホを取り出すと、そこにメモをし始めたのだ。
メモには「表情の練習をするとき、歌いながら歌詞を想像して練習」、「間違えても表情が変わらなければ」、「観客でも関係者の誰かでも、その人の目をじっと見ながらパフォーマンス」、「怒られて怖いということより、ものすごいチャンス。アルバムもすごく良いけれど、このチャンスのありがたさを分かって活動するといいと思う」と書かれていた。
クライマックスでは、「Ciipher」のタンが脱退宣言までし、「チプサブイルチェ」メンバーたちを青ざめ、タン以外の「Ciipher」も知らなかったので泣き出すメンバーもいたほど強烈だった今回のドッキリ。後でRainが言っていたが、チャ・ウヌとトイレで会ったとき、一切見向きもせず、人扱いされなかったのだとか。だから、チャ・ウヌが自分に対し、本当に失望したんだなと思ったと。チャ・ウヌはチャ・ウヌで、Rainのような代表がいたらいいのにと思うぐらい好感を寄せていただけに、自宅とオフィスでの姿が180度違い、その変貌ぶりにショックを受けたらしい。清廉潔白なチャ・ウヌらしいエピソードだ。もちろん、その後ドッキリだと分かり、2人は誤解を解いた。
今回、「チプサブイルチェ」にも試練があった方がいいと思い、失敗シミュレーションを企画したというRain。イ・スンギは「こんなに(Rainは)感情的な人ではないのに」と思いながらも、初めてドッキリに引っ掛かってしまった、としてやられた感を出していたが、何とか収録を締めくくろうと現場を取りまとめる姿が本当にプロだったとRainも感心していた。そして、他事務所の後輩グループにもかかわらず、アイドルの先輩として後輩に共感し、なんとか助けになろうと自分のするべきことを見つけ、行動に移すチャ・ウヌに対しても、新たな発見だった。