次の日、懲戒委員会が開かれた。懲罰は受けるというソンギョムに対し、後輩のギュドクとキボムは、気合に過ぎなかったと弁明。その結果、あっさりと懲戒委員会はお開きとなってしまった。納得のいかないソンギョムは委員長に、「これまでこんなやり方をしていたのか。目の前で暴行をしたら認めてくれるのか」と言い放ち、席を立った。
その間ミジュはソンギョムの父チョンドに会っていた。チョンドはソンギョムの事をしっかり監視するように頼み、逐一報告してほしいと頼んだ。そして交通費にと金の入った封筒を差しだした。ミジュは「国民の血税で交通費を取り繕うのか」とあきれた様子で言った。しかしチョンドは両親のいないミジュへのお小遣い、つまり弔慰金として受け取ってくれと言って去った。
場面は変わり済州島へ向かったソンギョムとミジュ一行。ミジュは姉のウンビとソンギョムのインタビューの通訳を完ぺきにこなし、ソンギョムも驚いた表情を見せた。
その後ミジュはチョンドにお金を返そうとホテルのフロントへ部屋について訪ねるが、プライバシーのためと教えてもらえなかった。するとたまたまロビーにいたウンビが、明日到着することを伝えた。そしてミジュは自分の部屋に戻ろうとした時、後ろから近づいてくる足音が聞こえ、思わずしゃがみ込んだ。ついてきたのはトレーニング中のソンギョムであった。怖さのあまり泣き出すミジュ。
しばらくミジュが落ち着くまで一緒にいたソンギョム。そこで今回の一連の暴行事件やウシクについてミジュに打ち明けた。するとミジュは「やりたくない時は何もやらなくていい。週末休んでもいいし」とソンギョムを励ました。そうして二人は明日もよろしくという意味を込め、握手を交わした。
翌日、選手たちも済州島に集まってきた。そこにはけがをしたウシクの姿もあった。ウシクは監督の好意で来たと言った。懲戒委員会では懲罰もなく終わったことで、ウシクは加害者の先輩に対しても、罪はないから許さなければならないと言った。しかしソンギョムは「許したくなければ許さなくていい。それはウシクの権利だから」と慰めた。
選手たちが記者団の前でトレーニングを始めた。そこにはソンギョムの父チョンドとエージェンシー代表のダナの姿もあった。スタート地点に着く選手たち。そこでソンギョムは「スタートラインに立った瞬間、選手は選択できる。最後まで走り抜けるのか、最初から走らないか…」と心の声を聞かせた。そしてスタートの合図が鳴ったが、ソンギョムの選択は“走らない”だった。驚く一行に記者団の前え歩き出すソンギョム。そして理由を問う記者団の前で「走れなかった。自分は後輩に暴力を加えた」と話すのであった。
<第3話の感想&考察>
ソンギョムの家族関係は表向きだけであったことがよく分かった。特に金ですべて解決しようとする父チョンドの姿勢に、ソンギョムが嫌う理由もよく分かった。またウシクの暴行事件の件も簡単に和解で済まされ、相手の後輩たちへも厳重な罰もなく、ウシクやソンギョムの無念もはらせなかった結果となってしまった。しかし最後で暴行事件を告白したことで、さらにことが大きくなり、ますます選手生命に危機が訪れることであろう。どのような展開になるのかとても気になるところである。正義が勝つのか。
この会はミジュとソンギョムのラブロマンスはあまりなかったが、お互いを慰め合いながら、心を開いてきているのがよく分かった。この二人の展開も目が離せない。
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