◆演じられたアン・スンジンとご自身との似ている点はありますか?
キム・ソナ:置かれている状況が違いすぎて、正直よくわかりません。私が似たような状況だったらどうしただろうと思うと、私より勇気があって私とは違った大きな決断を下すのがスンジンだと思うんです。最初のほうは、私と同じく楽しく生きようとしているコミカルな要素もありました。
◆親友イ・ミラとの関係がとても素敵でした。ミラ役を演じたイェ・ジウォンさんと共演されていかがでしたか?
キム・ソナ:とても息がピッタリでした。監督も最初はイェ・ジウォンさんにこんなに準備しなくていいよとおっしゃるほど、たくさん準備して来ていました。情熱溢れる方で、とても純粋な方なんだと思います。どう話せばいいのか分からないのですが・・・撮影の時に食堂で皆でご飯を食べていたんですけど、イェ・ジウォンさんと一瞬目が合ったんですよ。そしたら急に「スンジン…スンジン…」と私の名前を呼びながら泣くんですよ。どうして泣くのか聞いたら「スンジン…」って言いながらずっと泣いてるんです。ドラマの撮影中も私の顔を見る度に泣いていました。撮影のないときも、感情が高まってしまって涙が出たんだと思います。イェ・ジウォンさんは、本当に感受性の豊かな方なんです。
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◆キム・ソナさんが考えるアン・スンジンの魅力はどこだと思いますか?どんなところが魅力的で、最初は事情があってスンジンに近づいたムハンも恋に落ちたのだと思いますか?
キム・ソナ:私は、ソン・ムハンがスンジンに魅力を感じたというよりかは、申し訳なさが愛情に変わったんだと思います。スンジンの子供に対しての罪悪感、少しでも何かをしてあげたい責任感。彼女の近くにいるうちに、「変な女だな」と普段自分の知っている女性とは違った魅力を感じて、申し訳なさと罪悪感から始まった感情が愛情に変わったんだと思います。
◆キム・ソナさんが考えるソン・ムハンの魅力はどこだと思いますか?
キム・ソナ:その部分が、このドラマで一番大変な部分でした。監督とよく話をしていたのは、スンジンの荷があまりにも重すぎること。荷が1から100まであるとすると、彼女は99の荷を一人で背負っている。私が途中で監督に言ったのは、どうしてソン・ムハンという人物はスンジンと結婚したがるんだろう?結婚をしたがらないのが普通ではないのか。なぜかというと、ソン・ムハンがスンジンに初めて出会ったときが子供のお墓参りの時だったし、二度目はビョルという犬の骨を埋めに行く時でした。偶然にも、お墓や遺骨を二度も目に前にしたじゃないですか。それなのに、余命宣告されたのに結婚したがるのは何故だろうと思っていたので、感情を作るのが難しかったです。中盤の台本が完成して、余命宣告をされるシーンが出てきてから5~6個もの病が発覚したとき、すごくショックでした。いったいどんな罪を犯してきたら、ここまで病に侵されるんだろう。2個くらいじゃダメですか?と、耐え切れなかったですね。でもそのあとじっくり考えてみたら、このドラマはソン・ムハン、アン・スンジンという人物が、普通の男性や女性が罪を犯したときに返ってくる苦痛を二人として表現したんではないかと思いました。なぜかというと、二人ともこの世の中で抱える痛みが多かったので。これを受け入れるのに時間がかかりました。エンディングまで、辛い恋をするんです。
(3ページに続く)