「個別インタビュー」「風の色」クァク・ジェヨン監督、古川雄輝×藤井武美との撮影を振り返る!「藤井武美がソン・イェジンやチョン・ジヒョンのようになってくれたら」

Q.藤井武美さんはオーディションで、約1万人の中から選ばれたそうですが、どんな部分が目に留まり、キャスティングされたんでしょうか?
昔の薬師丸ひろ子さんを思わせるような、古典的な印象を受けました。実際はすごく違いますが(笑)。古典的だというのは、自分が少年になったつもりで見たとき、ワクワク、ドキドキさせてくれる女優ということです。彼女はさまざまな顔を持っているので、これからもっと成長していくと思うし、いろいろな役をこなせる女優になると思います。

ⓒ「風の色」製作委員会

Q.現場で演技指導などはされたんですか?
演技指導というより、現場では「こういう感情を表現してほしい」とか「こんな風に撮ります」ということを説明するぐらいです。あとはカメラ、照明の位置などを伝え、俳優が気楽に演じられる環境を作ってあげるのが監督の役割だと思っています。
演出というのは、説明するより、しないほうがいい、ということが多々あるんですよ。「僕の彼女を紹介します」を撮ったとき、チョン・ジヒョンがピアノのふたを開けると、鍵盤が全て真っ白になっているというシーンがあったんですが、そんなピアノを見たらビックリしますよね。そのビックリした表情を撮りたかったんですが、予め見せてしまっていたので、本番でのリアクションが弱くなってしまった、ということがあり、見せなければよかったと後悔したんです。そういうことがよくあるので、あえて説明しないほうがいいのではないか、と思うようになりました。
今回の作品でも、脱出マジックシーンで、藤井さんにだけ伝え、古川君にはあえて説明せずに撮った部分があるんですけど、古川君はすごくビックリしていましたね(笑)。(4ページに続く)

2018.01.22