麻薬使用の疑いがある韓国の人気俳優ユ・アインが先月27日、警察に出頭し、約12時間にわたる取り調べを受けた。28日にはSNSに謝罪文を掲載し「私を大切にして愛してくださった多くの方々を大きく失望させてしまった。私が負うべき責任を果たすため努力する」などとした。売れっ子俳優なだけに影響は大きく、ユ・アイン主演の映画とドラマ3作品の公開も保留となっている。韓国では最近、麻薬関連のニュースが後を絶たない。また、若者を中心に一般人にも麻薬が広まっているとみられ、事態を重く見た政府は、麻薬撲滅のための総合対策を打ち出している。
韓国メディアの報道によると、ユ・アインは麻酔薬のプロポフォールや大麻、コカイン、ケタミンを使用した麻薬類管理法違反の疑いが持たれている。警察は、ユ・アインに対するプロポフォールの処方が異常に多いという食品医薬品安全処の調査結果に基づき捜査に着手し、ユ・アインの毛髪と尿からプロポフォールをはじめ大麻、コカイン、ケタミンの陽性反応が出たとする国立科学捜査研究員の精密鑑定結果を2月17日に受け取った。韓国でプロポフォールは向精神薬として麻薬類に指定されている。
警察は今月7日にはユ・アインのソウル市内の自宅を家宅捜索した。その後、薬物の購入経路や使用のいきさつなどをさらに調べるため、ユ・アインに出頭を求めた。ユ・アインは当初24日に出頭予定だったが、日程がマスコミに報じられたことから、27日に先送りした。警察の取り調べは約12時間に及んだ。取り調べ後、警察署から出てきたユ・アインはカメラの前に立ち「恥ずべきことでこのような場に立ち、失望させてしまい申し訳ない」と謝罪した。報道陣の質問に答えている間、ユ・アインは感情が込み上げるような様子を見せ、しばらく言葉をつなぐことができない場面もあった。
28日にはSNSに謝罪文を掲載。「昨日の取り調べ終了直後の謝罪が不十分だった。私のことを大切に思い、愛してくださった多くの方々を大きく失望させてしまい、改めてお詫び申し上げる」とした上で、「自分自身に害を与えていたという事実に大きな後悔と恥ずかしさを感じる。私の過ちがいかなる言い訳も通用しないことをはっきりと認識している。今後の捜査を誠実に受ける」と表明した。
(2ページに続く)