「財閥家の末息子」はサムスン・現代財閥家の話?…「実際の大企業財閥の歴史を70%以上考証」と専門家


JTBCの金土日ドラマ「財閥家の末息子」は、主人公のソン・ジュンギが約30年前の過去に戻ったという設定をもとに、ドラマの中で韓国最高の大企業“スンヤングループ”の創業主から財閥2世、3世まで3代にわたる総帥一家の一代記を描く。

ドラマの人気が高くなり、視聴者の間では劇中に出てくる“スンヤングループ”と創業主チン・ヤンチョル(イ・ソンミン扮)に絡む主要エピソードがサムスン、現代など韓国の主要大企業を思い出させるという意見が多い。ドラマで描写された総帥一家の兄弟同士の経営承継問題、企業引受などのシーンを見て、実際に財閥大企業もこれと似ているのではないかと気になる反応が少なくない。

専門家たちは、同ドラマが実際の主要大企業が抱えてきた歴史を、70%以上具現化するほどに考証された作品と批評する。これらの分析によると、劇中でスンヤングループは、サムスンと現代の特徴を均等に混ぜ合わせている。まずスンヤングループの総帥チン・ヤンチョルが、精米所から最初の事業を始め、今日のスンヤンを作ってきたというストーリーは、サムスングループの創業主イ・ビョンチョル会長がマサン(馬山)の協同精米所から事業をスタートしたという実話とがっちり合う。チン・ヤンチョルが寿司に使う米粒の数をシェフに尋ねるエピソードは、イ・ビョンチョル会長がシイラ(新羅)ホテルのシェフに尋ねた語録として有名だ。またチン・ヤンチョルが、皆の反対にも関わらず半導体に愛着を見せ、投資するシーンも私財をはたいて韓国半導体を引き受けたイ・ビョンチョル会長の決断を、うまく考証したシーンだという分析だ。

ドラマ人気のおかげで、イ・ビョンチョル創業会長の一代記を記した本「ホアム自伝」は、9年ぶりに販売数を上げる現象を起こしている。キョボ(教保)文庫によると、放送直後「ホアム自伝」の販売量は以前の月(10月22日~11月17日)の販売量より、6.9倍増加した。

ある大学教授は、「チン・ヤンチョル会長がテヨンとアジン自動車買収前、自動車に愛着を持つ姿は、実際に自動車マニアだったイ・ゴンヒサムスン会長をモチーフにしているようだ」とし、「ただスンヤングループがハンド製鉄を買収する部分は、“現代製鉄”を買収した現代グループの話を持って来て描いたもの」と分析した。続いて、「ある人物、特定企業だけを具現化していたら議論があっただろうがサムスン、現代など多くの企業オーナーを連想させるエピソードを、適切に切り取って敏感性を避けた賢さが引き立つ」とつけ加えた。

大企業と関連した意外なエピソードもある。チン・ドジュン(ソン・ジュンギ扮)が米国で“ドーナツ”という偶然から知り合った助力者オ・セヒョン(パク・ヒョクグォン扮)のために、ニューヨークのドーナツブランドを輸入してフランチャイズを展開するシーンがその例だ。シン・ドンビンロッテ会長が、留学時代に好んで食べていた“クリスピークリームドーナツ”を輸入し、大当たりさせたエピソードとオーバーラップされる。

ドラマでは、チン・ヤンチョルの健康悪化および死をきっかけに、兄弟の経営権承継争いが本格化された。これは、実際に主要企業が経た2世たちの葛藤を連想させる。約20年間、韓国大企業を研究し、財閥改革を主張してきたある大学教授は、「サムスン、現代すべて兄弟喧嘩を経て、今の体制を取り揃えた」とし、「現代家の場合、次男であるチョン・モング現代自動車グループ名誉会長と、5男のチョン・モンホンが、2000年に現代グループ合同会長職を巡って争った“王子の乱”があり、サムスンでは、イ・メンヒCJグループ名誉会長が2012年にホアム(イ・ビョンチョル創業会長)の相続財産をめぐり、弟のイ・ゴンヒ会長を相手取り訴訟を提起し、敗訴となったエピソードがある」と語った。

ただし、現実と距離が遠かったり、あまりにも誇張された設定も少なくないという指摘もある。教授は、「スンヤンデパートを運営するチン・ヤンチョルの娘チン・ファヨン(キム・シンロク扮)が、公金で株式にオールインしてから会社持分をすべて失う姿は、実際には全く確認されていない部分」としながら、「劇中、株主総会と取締役会を開催する時、役員が鈴なりについて座り、手記で投票する姿も韓国最大規模の上場企業では想像することができないコメディのような風景」と話した。

劇中、スンヤングループの金融持株会社設立が、金山分離緩和法否決で解消されるシーンについては、「金山分離原則により、金融会社を設立することができない代わりに、イ・ジェヨンサムスン電子会長が中間金融持株会社体制で改編を試みた時はある」とも説明した。

WOW!Korea提供

2022.12.21