人生のシグナルを逃したハギョンは、それこそ浸水する直前だったが、世の中の道理はそのようにいつも意地悪なわけではなかった。正反対の気質を持つために、初めての出会いからぶつかって強烈に絡まるというシグナルを送ってきた会社の後輩イ・シウ(ソン・ガン扮)と一つのベッドで目を覚ますことになったためだ。これは風の影響を最も多く受ける“体感温度”に比喩された。お互いが浮気の被害者という事実を知ることになったその日の夜、相性最悪だった2人の体感温度は、熱く燃え上がった。
社内恋愛はもうしないと言っていたハギョンと、一度寝たからとつき合おうとは言わないというシウは、その後で“季節の変わり目”に入った。新しい愛を始める前、あちこち目移りする心を、寒くも暑くもない曖昧な時期に比喩したのだ。ハギョンは、ずっと一線を引いていたが、自分の気持ちを強要したくないシウは、適正な線を維持して時々アピールした。だが、季節の変わり目が過ぎれば、また別の季節の花が咲くように「課長、僕が好きですか? じゃあつき合います」というシウの直球は、この曖昧な関係の終了を暗示した。
そうしてハギョンとシウは秘密恋愛を始めたが、ここには外部の要因によって簡単に遮られ、狭まって、歪曲される“可視距離”のような展開があった。第三者が見るに、2人は下剋上の後輩を抑えようとする上司の関係のように見えた。だが視野を邪魔する要素が晴れるので、そのなかでこっそりとラブシグナルをやり取りする2人の本物の姿があらわれた。視聴者の目までだます霧のような展開の中に、隠された秘密があらわれた瞬間、ピリっとした感覚が倍増された。
このように、天気と人物の状況をこっそり連結させて、見る面白みを倍増させている「気象庁の人々」第5話のサブタイトルは、「局地的豪雨」だ。“雨”といえば思い浮かぶイメージに、今まさにハラハラ、ビリビリしたハギョンとシウの前にまた、どんな予想できないことが繰り広げられることになるのか注目を集めている。「気象庁の人々:社内恋愛は予測不能?! 」は韓国で毎週土、日曜日夜10時30分からJTBCで放送中だ。
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