朝鮮王朝の歴史で注目したいのは、歴代王の即位に至る経緯である。なぜそこにこだわるかといえば、王権の安定に決定的に影響していたからだ。もっとわかりやすくいえば、「正室から生まれたのか、側室から生まれたのか」「長男なのか、二男以下なのか」「生母が生きているのかどうか」「信頼できる側近がいたのか」といった…
最高の名君と称された4代王・世宗(セジョン)の二男の首陽大君は、幼い11歳の甥だった端宗(タンジョン)の即位を不満に思っていた。王の後見人である重臣の金宗瑞(キム・ジョンソ)らが執政の主導権を握っていたからだ。首陽大君は「弱体化した王権を奪い返す」という大義を掲げ、決起の秘密会議を開いたのだが……。…
画像=SBS 『コッソンビ 二花院(イファウォン)の秘密』は、NHKのBSプレミアムで7月2日(日)の夜9時から放送される、謎解きミステリーと時代劇が融合した注目のドラマです。これは本当に面白い時代劇の登場で、視聴者には驚きと楽しみがたくさん待ち受けています。 イケメン3人衆に注目 こ…
貧しい家の出身だった張緑水(チャン・ノクス)は、王族の屋敷で働く奴婢(ぬひ)と結婚して息子も産んでいた。しかし、夫と息子を置いて家出して妓生(キセン)となった。成り上がりたい、という自らの欲望を叶えるためだった。 怪しげな魔法を使ったのか 張緑水には、不思議なほど妖艶な色気があったようだ。 妓生にな…
朝鮮王朝時代は、身分制度がとても厳格だった。最下層の身分は奴婢(ぬひ)だったが、最上位は王族を除けば両班(ヤンバン)であった。そんな身分制度の中で、鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)は女性としては最高の品階を得た。もともと彼女は奴婢の出身であったのだが……。 女性として民間トップ 朝鮮王朝時代には、最高峰…
19世紀前半、朝鮮王朝の政治を完全に牛耳った純元(スヌォン)王后。彼女は一族で要職を固める勢道政治に固執したが、孫の24代王・憲宗(ホンジョン)が1849年に22歳で急死したとき、最大のピンチを迎えた。王族の中で意にそぐわない男子を排除してきたあおりで、王位を継げる人がいなかったのである。 田舎に住…
画像=SBS 本当に面白い時代劇の登場だ。NHKのBSプレミアムで放送される『コッソンビ 二花院(イファウォン)の秘密』は7月2日(日)から始まる。宿の若い女主人と客のイケメン3人衆の物語だ。 カン・フンに注目 注目される『コッソンビ 二花院(イファウォン)の秘密』でヒロインを演じるのはシン・イェウ…
韓国時代劇の『七日の王妃』はタイトルの意味が深い。朝鮮王朝の歴史上、わずか7日間だけ王妃の座に就いた女性が存在する。それが、1487年に生まれて1557年に亡くなった端敬(タンギョン)王后である。 刺客と錯覚 暴君として悪名が高かった10代王・燕山君(ヨンサングン)の廃位を狙ったのは、…
朝鮮王朝15代王・光海君(クァンヘグン)は、10代王・燕山君(ヨンサングン)と同じく暴君として知られているが、彼の業績を見直そうという動きもある。果たして、光海君は本当に暴君なのだろうか。 ドラマ『華政』で光海君を演じたチャ・スンウォン 光海君の活躍 光海君は、14代王・宣祖(ソンジョ…
ドラマ『宮廷女官 チャングムを誓い』の第1回冒頭で、かつての王妃が毒をあおいで死ぬ場面がある。とても印象深いシーンだったが、このときの元王妃が廃妃・尹(ユン)氏である。彼女は、9代王・成宗(ソンジョン)の正室だった。とはいっても、側室から繰り上がったという経緯があった。 姑と嫁の仲は最悪 成宗の最初…