朝鮮王朝では、国王の正式な後継者のことを世子(セジャ)と呼びました。筆頭候補は王の長男ですが、健康面や能力を見て二男以下が選ばれることもありました。その最終決定者は現役の王であり、王は春の吉日を選んで世継ぎを決めました。 10歳頃に結婚した 世子は未来の王ですから、宮廷内でも尊重されま…
貞明(チョンミョン)公主は、クーデターの直後には結婚できたが、20歳だったので、当時としては遅い結婚だった。当時のしきたりでは、王女は結婚したらすぐ外に出ることになっているので、外に大きな屋敷を構えた。 無能な王 異例だったのは、全羅道(チョルラド)や慶尚道(キョンサンド)に莫大な土地…
写真=韓国MBC『華政』公式サイトより 綾陽君(ヌンヤングン/後の仁祖)は仁穆王后の怒りがあまりに大きいので、その場を退散して、また改めて出掛けた。仁穆王后も少し頭を冷やしたようで、「大義名分を出すには条件がある。あの化け物の首を取ってまいれ」と言った。 「首を取ってまい…
朝鮮王朝の歴史は、初代王・太祖(テジョ)から16代王・仁祖(インジョ)までを前期、それ以降を後期と分けるのが基本である。そして、前期と後期では王が抱える側室の数がまるで違った。 後期に側室が減った事情 朝鮮王朝の前期は、王族の男子が多いほうが後継者が不足しなくていい、という考え方のもとで、王はやたら…
光海君は「明は滅亡して後金の時代になる」と予測していた。「明に肩入れするとうちの国もやられてしまう」ということで、やむを得ず援軍を出すときは最小限にして、後金に対して「事情があって明に援軍を出していますが、そちらに逆らう気はないですから」と言った。二股外交という巧みな外交を展開した結果、後金は朝鮮半…
写真=韓国MBC『華政』公式サイトより 宣祖があと5年ほど生きていたら永昌大君が王になっていた可能性が高い。だからこそ、光海君の一派が毒殺したのではないかと言われている。光海君の側近には、悪女として有名な金介屎(キム・ゲシ)という女性がいた。彼女は、典型的な悪女と言われている恐ろしい策士である。 光…
朝鮮王朝でも特に有名な三大悪女といえば、張緑水(チャン・ノクス)、鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)、張禧嬪(チャン・ヒビン)の3人だ。彼女たちはどんな手段を使って高い地位を得ていったのだろうか。 国家の富を私物化! 張緑水(チャン・ノクス)は、極貧の中で育った。あまりの貧しさに、身体を売って糊口をしのぐ…
写真=韓国MBC『華政』公式サイトより 朝鮮王朝の1592年というと朝鮮出兵であった。豊臣軍が攻めてきた年だ。そのときの王は、14代王・宣祖(ソンジョ)だった。それまでの13代目までは、すべて国王の正室から生まれていて、正統的な王位継承者なのだが、宣祖は側室から生まれた子供だったので立場が弱かった。…
韓国時代劇には朝鮮王朝時代の悪人がよく出てくる。そうした悪人の中で、史実でも評判が悪い10人を選んでみた。この人たちのせいで、朝鮮王朝の歴史には数多くの汚点が残ってしまった。 最初の3人 世祖(セジョ/1417~1468年) 7代王で在位は1455~1468年。首陽大君(スヤンデグン)という名でも知…
写真=韓国SBS『ヘチ』公式サイトより 朝鮮王朝の21代王の英祖(ヨンジョ)は、韓国時代劇によく登場する国王だ。しかし、82歳まで生きて国王の中で一番長生きだったので、ベテランの俳優が演じることが多かった。そんな流れの中で、時代劇『ヘチ』で若き日の英祖を演じたのがチョン・イルであった。 息子は思悼世…