【時代劇が面白い】韓国時代劇の「三大悪女」はいかにして成り上がったのか

朝鮮王朝でも特に有名な三大悪女といえば、張緑水(チャン・ノクス)、鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)、張禧嬪(チャン・ヒビン)の3人だ。彼女たちはどんな手段を使って高い地位を得ていったのだろうか。

国家の富を私物化!

張緑水(チャン・ノクス)は、極貧の中で育った。あまりの貧しさに、身体を売って糊口をしのぐ日々が続き、やがて斉安大君(チェアンデグン/9代王・成宗〔ソンジョン〕のいとこ)の屋敷で働く奴婢(ぬひ)の妻となった。
このとき、張緑水の欲望に火がついた。上流の世界を垣間見た彼女は、奴婢からの脱出を決意した。
張緑水は息子を産んでいたのに家出して、妓生(キセン)になった。妓生といえば、宴席で歌と踊りを披露する女性だ。張緑水には、くちびるを動かさなくても美しい声を響かせるという特技があった。これが客に大いに受けた。
張緑水はすでに30歳を過ぎていたが、10代に間違えられこともあった。
噂を聞いた10代王・燕山君(ヨンサングン)が彼女を呼びつけた。よほど気に入ったのか、すぐに側室にした。

それ以後、張緑水は宮中でやりたい放題で、国家の富を私物化した。浪費の度が過ぎて、王朝の金庫が空になるほどだった。
最後に斬首となったのも自業自得と言える。
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2020.11.28