チョン・イルが主演した『ヘチ 王座への道』がNHKの総合テレビで日曜日の午後11時に放送されている。好評を博しているこのドラマの主人公となっている英祖(ヨンジョ)の人生を振り返ってみよう。 トンイの息子 『ヘチ』のキャッチフレーズは、「最も低いところから始まった一番輝かしい王位継承物語」だ。実際、『…
11代王・中宗(チュンジョン)には3人の妻がいた。最初の妻は父が燕山君(ヨンサングン)の側近だったために離縁させられた端敬(タンギョン)王后。2人目の妻は12代王・仁宗(インジョン)を産んですぐに亡くなった章敬(チャンギョン)王后。そして、3人目の妻が文定(ムンジョン)王后である。 文定王后が王を毒…
張緑水(チャン・ノクス)は、両班(ヤンバン)の父と妾の間に生まれた。妾の娘だった彼女は、生まれながらにして奴婢(ぬひ/最下層の身分)だった。彼女は成り上がるために奴生(キセン)になった。 歌と踊りに才能があった 張緑水の容姿は、特に優れていたわけではなかった。 しかし、歌や踊りにおいては天才的な才能…
写真=韓国tvN『100日の郎君様』公式サイトより 『100日の郎君様』で、EXOのD.O(ディオ)ことド・ギョンスが披露している演技がとてもいいし、ウォンドゥクというキャラクターがとても気になる。そのことについて紹介しよう。 今後の展開に注目 第3話では、ホンシム(ナム・ジヒョン)が百叩きの刑罰に…
9代王・成宗(ソンジョン)は、王として実に多くの業績を残している。しかし、女好きがたたり、多くのトラブルも起こしてしまった。その筆頭が、廃妃・尹氏(ユンシ)との問題だった。 仁粋大妃の忠告 成宗は1469年に12歳で即位すると、7代王・世祖(セジョ)の功臣の娘を妻に迎えた。一種の政略結…
江戸時代に士農工商の最上位にいた武士が死罪を命じられたとき、名誉ある死に方は切腹だった。腹を切り刻むわけなので、とてもむごいことなのだが、それが武士にとっては誇りを保てる死に方だった。一方の朝鮮王朝は、どうだったのだろうか。 賜薬と呼ばれた 1392年から1910年まで続いた朝鮮王朝。…
17世紀初め、史上初めてハングルで書かれた有名な小説が「洪吉童伝(ホンギルドンジョン)」である。筆者は、朝鮮王朝中期の文人のホ・ギュン(許筠/1569~1618年)だった。 体制への反逆者 ホ・ギュンは有名な文人一家の息子として生を受けた。その中でも、ホ・ギュンと姉の許蘭雪軒(ホ・ナン…
朝鮮王朝を代表する武官と言えば、最も有名なのが李舜臣(イ・スンシン/1545年~1598年)だ。彼は豊臣軍が朝鮮出兵をしたときに大活躍した。今でも韓国の人がもっとも尊敬する偉人が李舜臣なのである。 新しい戦闘船の開発 もともと、朝鮮王朝は「文」に傾倒した国だった。そのため、文官は武官を…
大人気となった韓国時代劇の主人公として有名になったファン・ジニ(黄真伊)。その人生は謎に包まれていた。なにしろ、生まれた年と亡くなった年がわからないほどなのだ。果たして、どんな人生を歩んだのだろうか。 美貌と才能の持ち主 妓生(キーセン)とは高麗時代初期に富裕層が持つ奴婢として誕生した。これが後に歌…
王の正室が産んだ王子は、名前に大君(テグン)が付くが、側室が産んだ王子の場合は、君(クン)だけが付くのである。それによって、綾陽君(ヌンヤングン)が側室から生まれた王子の系統であることがわかる。 祖父の宣祖は子だくさんだった 綾陽君の説明に入る前に、祖父の14代王・宣祖(ソンジョ)から話を始めよう。…