朝鮮王朝では国王や世子が毒殺された、という疑惑が多い。そうした疑惑の張本人になっている5人は、世祖(セジョ)、文定王后(ムンジョンワンフ)、仁祖(インジョ)、英祖(ヨンジョ)、貞純王后(チョンスンワンフ)である。 最初の2人 世祖(セジョ) [1417~1468年] 首陽大君(スヤンデグン)という名…
毎週日曜日の午後11時から、NHK総合テレビで放送されていた『100日の郎君様』の最終回が終わった。主役のド・ギョンスが、本当に面白い演技を披露していた。 飄々とした演技を見せるド・ギョンス 『100日の郎君様』で、ド・ギョンスが演じている役は世子(セジャ)のイ・ユルだった。 子供のときに悲しい出来…
朝鮮王朝には27人の国王がいたが、その中で在位中に強制的に退位させられた人が5人いる。それは、定宗(チョンジョン)、端宗(タンジョン)、燕山君(ヨンサングン)、光海君(クァンヘグン)、高宗(コジョン)である。 最初の3人 ◆定宗(チョンジョン) [1357~1419年] 2代王。在位は1398~14…
1623年、綾陽君(ヌンヤングン)がクーデターを成功させて、光海君(クァンヘグン)を王宮から追放した。代わって、綾陽君は16代王・仁祖(インジョ)として即位した。これによって、離宮に幽閉されていた仁穆(インモク)王后と貞明(チョンミョン)公主(コンジュ)は解放された。 3歳年下の婿 す…
光海君を追放して仁祖(インジョ)が16代王として即位したことで、長男であった昭顕(ソヒョン)世子(セジャ)の立場も大きく変わった。本来なら、王族の一員とはいえ政治中枢から遠い場所で一生を送らなければならなかったのに、一転して世子となり次代の王位が約束されたのである。 過酷な降伏条件 昭…
19代王の粛宗(スクチョン)は1720年に59歳で亡くなり、張禧嬪(チャン・ヒビン)との間に生まれた32歳の息子が即位した。それが20代王の景宗(キョンジョン)である。彼は性格が穏やかで名君の資質を持っていたが、病弱であったことが不安材料だった。 慕われた王 景宗は、わずか在位4年2カ…
朝鮮王朝では権力を握った側にも悪女がいたが、特に腐敗政治の元凶になったのが2人の王妃だった。この2人は、未成年の王の代理として政治を仕切ることができたので、本当にやりたい放題で政治を乱した。 毒殺説の首謀者 最初に取り上げるのが貞純(チョンスン)王后だ。 21代王・英祖(ヨンジョ)の二…
写真=韓国MBC『華政』公式サイトより 仁祖(インジョ)は、クーデターを成功させるまでは、卓越した戦略性と優れた統率力を持っていた。だからこそ、光海君をあれほどあっさりと追放することができたのだ。しかし、王位に上がったあとは、凡庸さばかりが目立つようになった。 数々の失政…
1777年7月28日の深夜、即位して2年目の正祖(チョンジョ)は王宮で本を読んでいた。突然、王宮の回廊の上から、瓦を踏む足音が聞こえてきた。正祖は耳をすませた。どう考えても、人間の足音にしか聞こえなかった。 王宮に移転が実行された 「怪しい者が忍び込んできたのか……」 そう察した正祖は…
『オクニョ 運命の女(ひと)』の登場人物の中で、実在した重要人物は文定(ムンジョン)王后、尹元衡(ユン・ウォニョン)、鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)、明宗(ミョンジョン)といった面々だ。歴史的にはどんな人物だったのか。 悪の女帝 『オクニョ』に登場する歴史的人物の中で一番強烈なのが文定王后だ。 この文…