「コラム」連載 康熙奉(カン・ヒボン)のオンジェナ韓流Vol.144「今年最後にお勧めのドラマは?」

2020年は日本でもNetflixなどの配信サービスを通して韓国ドラマが大人気となったが、今年も残り少なくなって最後のお勧めとして紹介したいのが、イ・ソンギュンとIUが主演している『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん』だ。もともと2018年に韓国で放送されたドラマだ。

兄弟愛が描かれる

韓国で権威がある百想芸術大賞で、2019年のテレビ部門で作品賞を受けたのが『マイ・ディア・ミスター』である。
ストーリーを見てみよう。
イ・ソンギュンが扮しているのは、建築会社の構造エンジニアの部長であるパク・ドンフンである。社内での立場は苦しくなる一方だった。そんな彼に賄賂の現金が送り付けられてきて、社内抗争に巻き込まれていく。
そんな会社で派遣社員をしているのが、IUが演じるジアンだ。彼女は父が残した借金を抱えてどん底の生活をしていた。まとまったお金を返金にまわさないといけない事情もあって、ジアンは社長派の要請によって、反社長派と見られたドンフンの携帯電話の盗聴を始めた。そうなると、ジアンはドンフンの私生活のすべてを知るようになる。それによって、ジアンは冴えない中年男と思っていたドンフンの人間性を把握して、次第に惹かれていく。そういう過程を視聴者はスリリングに見ていくことになる。

また、このドラマでは、兄弟愛がよく描かれている。
ドンフンの兄のサンフン(パク・ホサン)は、事業に失敗してばかりだった。そして、弟のギフン(ソン・セビョク)は、映画監督として成功できなかった。結局、サンフンとギフンは共同で掃除の会社を始め、再起をはかっていく。
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  • 2020.12.26