「個別インタビュー」ユン・ソクホ監督“「ときめきの風」が常に吹いています!”劇場初作品「心に吹く風」の魅力に迫る!

Q.主人公のリョウスケの職業がビデオアーティストですが、脚本も担当された監督がリョウスケの目を通して表現した映像と監督が描きたかった映像との違いはありますか?
私はイギリスのロンドンに滞在したことがあって、その時にロンドンでアートフェアがありました。その中の美術の博覧会でビデオアートの作品が展示されていたんですが、それを見て「私もこういうのをやってみたいな」と思ったんですね。やはり、ドラマとか、映画というものはストーリーがないといけないと思いますが、ビデオアートというものは一つのイメージを持って、作品の意味を伝えるから、こういうこともやってみたいと思っていました。今回リョウスケをビデオアートという設定にすれば、例えばウインドチャイムが風に揺れる映像にいろんな意味を持たせられると思いましたし、倉庫に落ちる雨粒というものもひとつのアートになると思いました。私が描きたかったものをリョウスケの目を通して描こうと思ったんです。

Q.リョウスケを演じた眞島秀和さんと春香を演じた真田麻垂美さんの演技もさることながら二人の声もすごく作品に合っていると思いました。監督はいかがですか?
僕は日本語がわからないので言葉の細かいニュアンスはわからないですが、“声”というものはひとつの音色だと思っています。春香を演じた真田さんの声は女性らしい声で、そういった面でもとてもいいと思いました。
俳優の声も音楽と一緒で本作の中でひとつの音色としての役割をしていると感じました。

Q.音楽はイ・ジスさんが担当されていますが、監督からのオファーですか?
そうです。私とジスさんとは、たくさんの作品を手掛けていますし、私がどう表現したいか、どういう色を出したいか一番わかっている方なので、今回ももちろん、私からオフォーをし、プロポーズしました(笑) (4ページに続く)

2017.06.06