「インタビュー」『太陽の下で-真実の北朝鮮-』ヴィタリー・マンスキー監督インタビュー

Q:映画の撮影中何らかの困難なことがありましたか?
A.撮影中に起こったことは全くユニークで、全く不自然で、全く普通ではなかった、私のすべての経験に照らして。私は戦場、牢獄、軍隊、クレムリン、バチカン、タイ総督府、ジンバブエの牢獄でも撮ったが、北朝鮮は全く違っていた。私は経験上あらゆる予期せぬことに備えていた、だが北朝鮮では私のあらゆる想像を超えていた。人々の生活をはじめプロとしていかに撮影すべきか等。撮影前の交渉で条件など合意するのに2年を要し、現地に到着さえすれば直ちに撮影できると考えていたが、合意書には厳しい条件があったが、実際にはその10倍も厳格で制約があり、すぐに旅券を取り上げられ、ホテルから一歩も外出できなかった。



撮影現場ではカメラを望む方向に向けることも禁止、私たちはすべて禁止された。非現実的なシーンが絶えず現れ、ホテルに着くと撮ったものすべてを渡せと言われた。それを全部見て彼らにとって正しくないものは私から見ればいいと思えても消去させられた。だが何としても仕事を進める渇望と力が私たちに湧き上がった、いずれにしても映画は完成したのだ。衝撃的な状況を克服することが我々に集中力を与え、さらに状況を進展できたが、別の瞬間もあった。こんな私さえ撮影できない状況が起きた。北朝鮮の行為の不遜さ、非良心性、不条理の状態が考えられない段階になったからだ。独裁政権を地上の楽園に見せようとする彼らの願望を、そのようなことが何であるかさえ彼らは理解していない。これこそが私の驚きでした。(4ページに続く)

2017.01.23