-では改めて、アーティストとしての自己紹介をお願いします。
2014年にデビューした、J-BROのラッパー、J・Hwanと申します。韓国で活動を始めてから10年、11年ぐらいになります。デビューする前は、歌も1年ぐらいやっていたんですけど、今はラップだけをずっとやっています。あと、韓国人です(笑)。
-ラップをやろうと思ったのは、どういうきっかけですか?
最初は歌、バンドとかをやっていたんですけど、その間にボーカルトレーニングもやっていて、1年以上練習したんです。でも、音域が広がらなかったんですよ。それで、先生とけっこう話して、ラップに転向しようと。その後、ヒップホップを聴くうちにどんどん好きになって、本格的にラップの勉強を始めたんです。
-8月31日にシングル「SUPA DUPA」でソロデビューを果たしました。
10年間やってきて、ソロデビューは初めてなので、うれしさと、もっと頑張りたい気持ちがあったんですけど、プレッシャーも大きかったです。ソロでステージに上がって、どのぐらい皆さんを楽しく盛り上げられるんだろうか、とか不安になって。だって、今まで1曲全部歌ったことがないですから(笑)。カラオケに行っても、いつも友達と半分ずつしか歌わないので。それに、ステージで間違えるのも嫌なタイプなので、間違えたらどうなるんだろうとか、どんな雰囲気になるんだろうとか、いまはけっこうステージ上で話しているんですけど、実はMCが苦手だし(笑)。M.E.Nというグループで活動していたときも、J-BROになってからも最初はあんまり話していなかったんです。その不安もあって…。でも、頑張らないと、っていう気持ちのほうが強いので、いまは何とか頑張ってやっています。
-それでも、リリースイベントを何回もやるうちに、だいぶ慣れてきたのではないですか?
MCでは、ニューシングルが出たことと、初めてソロで活動すること、日本のTEEさんの曲「ベイビー・アイラブユー」をカバーしたということ、J-BROは2人組だということは必ず話しているので、その部分は慣れてきたんですけど、たまに、言うことを忘れちゃったりしますね。告知が一番難しくて、いつライブがありますとか、このライブが終わったらサイン会がありますとか、いつも忘れちゃって、スタッフさんにジャスチャーで聞いています(笑)。
-ららぽーと新三郷でのリリースイベントは雨の中、屋根のあるステージで歌っていたJ・Hwanさんが、自分も客席に降りて、お客さんと一緒に雨に濡れながらパフォーマンスされたようですね。
応援してくれる皆さんの気持ちが本当にありがたくて。雨に濡れないように、客席から離れて見ることもできたと思うんですけど、ずっと客席に座ったまま見てくれていたので、一緒に雨に濡れながら歌いました。
-今回のシングルでは、「SUPA DUPAMAN」のラップ部分と、収録曲「Don’t forget」の歌詞を手掛けましたが。
「SUPA DUPAMAN」は、“最高の男”という意味で、「あなたのヒーローになりたい」というコンセプトの曲です。歌詞の中に、「Sexy Lady」とか「Baby」というフレーズも出てくるんですけど、いつでも君に何かあったら、僕がすぐに助けてあげるという意味を込めて作りました。「Don’t forget」もそうですけど、作詞をするときは、自分の体験を盛り込むことが多いですね。
-普段から歌詞は書き溜めていたりするんですか?
携帯電話のメモリにけっこうありますね。その瞬間、そのときの気持ちを全部入れるようにしています。だから、後で探すのが大変ですけど、誰かに歌詞を作ってほしいと言われたら、それを全部見て、この言葉面白いなとか、いくつかを組み合わせて作ります。
-歌詞は日本語で書いているんですか?
韓国語と英語ですね。翻訳みたいになったら面白くないから、日本の友達に会ったとき、「実際に使う言葉にしたら何?」と聞いて、韓国語の下に日本語でも書いたりしていますね。
-そうすると、まだまだ何曲も作れそうですね。
でも、1曲につき、書き溜めていたものが3、4個ぐらいはなくなるので、多くはできないと思います(笑)。
-でも、これからもいろいろな経験をされるわけですし。
最近は友達の話も聞いて書いているので、次からは自分の体験じゃなくて、友達の体験をちょっと(笑)。自分の曲は、自分が体験したことを歌ったほうが、感情がうまく出ると思うんですけど、他のアーティストから依頼された曲は、自分の体験でなくてもいいじゃないですか。だから、そういうふうに分けようかなと(笑)。
-歌詞を書くのは楽しいですか?
最初は楽しかったんです。こんなこともあったなって。でも、作詞はやればやるほど、もうちょっといい言葉とか、面白い言葉とか、最近の言葉を使いたいという欲が出てきて、ストレスになりますね(笑)。
-でもそう考えるようになったということは、それだけ真剣に取り組んでいる証拠ですよね。
ラブソングだと、歌詞の内容ってだいたい同じになるじゃないですか。そこで、特別な何かがほしいと思うと、それがけっこうストレスになって(笑)。日本語は、若い人が使う言葉をあんまり知らないので、それが難しくもありますね。
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