音楽プロデューサー故シンサドンホレンイさん、記者が明かす「最後の通話」



「記者さん、お元気ですか?」

20日午後3時30分ごろ、記者は音楽プロデューサーの故シンサドンホレンイ(新沙洞の虎)さんに電話をかけた。 彼が制作したガールグループである「TRI․BE」がソウル・カンナム(江南)区ソンアム(聖岩)アートホールで開いたニューシングル「Diamond」メディアショーケース現場記事を出庫した直後だった。

シンサドンホレンイさんとはたびたび電話で音楽の話を交わしたりした。彼の作業室で対面インタビューを行ったこともある。 その日、電話をかけた理由は「TRI․BE」ショーケースの現場にいるなら、「Diamond」も彼がプロデュースしたアルバムなので久しぶりにあいさつを交わそうとしたためだった。

シンサドンホレンイさんは「TRI․BE」のショーケースに参加した後、電話をかけたということを知ったかのように「お帰りになりましたか」と言って電話を受けた。 それと共に彼は記者に「『TRI․BE』をよろしくお願いします」という要請の言葉を伝えた。

ショーケースの現場には来られなかったという。シンサドンホレンイさんが電話に出たのは作業室。彼はボーイズグループ「TAN」の新曲作業をしているところだと話した。それと共に、過去にバナナカルチャーエンターテインメントで縁を結んだボーイグループ「TREI」出身のジェジュンが「TAN」に属しているという説明を加えた。 所属が変わったアーティストとも縁を続けている姿が良かった。



シンサドンホレンイさんとは、さまざまな会話をもう少し交わした。彼は記者が「最近、作曲講義の広報映像がしきりに僕のSNSアルゴリズムに出てくる」と言うと「知人の事業を助けていること」と答え、特有の豪快で愉快な笑い声を聞かせたりもした。 通話の最後に記者は「近いうちに一度作業室に訪ねて久しぶりにあいさつする」とし、シンサドンホレンイさんは「いつでも良いです」と答えた。

彼のアトリエを再び見つけるのは難しくなった。 シンサドンホレンイさんは記者と電話通話を交わした3日後の23日、空に向かった。 享年41歳。 ずっと連絡がつかず、ある知人が直接作業室を訪ねてみたところ、彼が倒れていて、119に通報したが、結局死亡したという。

K-POP業界の代表的な「ヒット曲メーカー」の一人であるシンサドンホレンイさんは突然、私たちのそばを離れた。業界関係者たちはシンサドンホレンイさんに対して「音楽を心から愛した人」と口をそろえる。記者の考えも同じだ。シンサドンホレンイさんは一面識がない時も電話通話でK-POP業界イシューや音楽ジャンルに対する高見を要請すれば「音楽関連の対話はいつでも歓迎です」として親切で情熱的に返事をしてくれたりした。 特定のテーマについて尋ねると、AからZまで常に真剣に説明してくれた。

(2ページに続く)

2024.02.26