本年度のアカデミー賞®国際長編映画賞部門の韓国代表に選出、カンヌ国際映画祭コンペティション部門で監督賞を受賞した、パク・チャヌク監督最新作『別れる決心(原題:헤어질 결심/英題:Decision to Leave)』が、TOHOシネマズ 日比谷他全国公開中です。
観客の心を掴んで離さない、何度も観たくなる名ゼリフたち!
RMお気に入りのシーンの吹替版本編映像も解禁!
巨匠パク・チャヌク監督がエロスもバイオレンスも封印して挑んだのは、大人のためのラブロマンスだ。刑事と容疑者という、惹かれあってはならないもの同士の禁断の愛を描いた本作は、過激なラブシーンは一切なく、さらに言葉の壁がもどかしさを掻き立て、なんともロマンティックでエロティックだ。パク・チャヌク監督が新境地を見せつけることとなった本作は、一見何気ない台詞やディティールに多数の伏線が張り巡らされており、見るたびに新しい謎が増えるとリピーターが続出している。5回も鑑賞をしたほど本作に大ハマりしたというBTSのRMは「品はどこから来ると思う?誇りからですよ」というセリフが特にお気に入りだというが、これは刑事らしからぬ清廉潔白なへジュンがソレに「完全に崩壊しました」と別れを切り出す際に投げかけた台詞だ。そして、より台詞を堪能することができる吹替版でこのRMのお気に入りの台詞が詰まったシーンの本編映像を合わせて解禁!
ソレは「“愛している”と言った瞬間、あなたの愛は終わり、その愛が終わった瞬間、私の愛が始まった」という名台詞も残しているが、監督が『“愛している”と決して言わないラブストーリーを作りたかった』というように、へジュンはソレに“愛している”と告げたことは一度もない。本作では、ターコイズブルーのドレスが緑色に見えたり、波の模様が山の模様に見えたりと詳細までこだわり抜かれた小道具にも注目だが、セリフもまた、ある言葉が別れを意味することもあれば、愛を意味することもあるのだ。
さらに、ソレもへジュンに対して独特な言葉使いで愛を伝えているのだが、「あなたの未解決事件になりたい」という本作のキーでもあるセリフに込められた意味とは――?なんでも解決をしないと気が済まない性格のへジュンにとって、未解決事件とは何なのか。まだまだ紹介し尽くせないほど、本作にはトリックの込められた台詞や小道具が目白押しだ。
冒頭、夫を亡くしたのに悲しみの反応が薄いソレに対して、へジュンの後輩刑事が疑いの目を向けた際、へジュンは「悲しみが波のように押し寄せる人や、水にインクが広がるようにゆっくり染まる人もいる」と詩的な返答をしている。ソレのことを表したこの台詞のように、この映画も見れば見るほどに印象が変わり、時間が経つほどに謎が深まっていき、インクのように染み渡り、観客の心を掴んで離さない!一癖も二癖もあるセリフや小道具などにも注目して、何度でも本作を楽しんでいただきたい。きっとラブロマンスとサスペンスの見事な融合を体感することになるだろう!
吹替版本編映像URL:https://www.youtube.com/watch?v=C3YjXOLwTyg
(2ページに続く)