「取材レポ」ATEEZ寒さも吹っ飛ぶ熱いライブで3万人のファンを魅了! ”皆さんと築くこの愛が果てしなく続くことを願っています”

8人組ボーイズグループATEEZが12月11日(日)、12日(月)の2日間、幕張メッセにて2回目となる日本単独コンサート「WORLD TOUR[THE FELLOWSHIP:BREAK THE WALL] IN CHIBAを開催。今回のツアーもファンクラブ先行予約だけで2回公演の約3万席が完売となり、チケットパワーを改めて証明し、人気を実感させた。本記事では12月11日の公演をレポートする。

開演時間が近づくにつれ、会場を埋め尽くすファンの期待で場内の空気は熱くなっていく。開演時間が過ぎると、まずはオープニングアクトとしてATEEZ後輩グループKQ Fellaz2が登場。エネルギッシュなパフォーマンスでしっかり会場を温めた。「応援して欲しい」というメッセージを残してステージを後にすると、会場にはATEEZの日本オリジナル曲「Paradigm」が流れる。すると突然耳をつんざくような音が響き、オープニング映像が流れ、黒のマントを被ったATEEZの姿が大画面に現われた。会場は真っ赤な照明に照らされ、サイレン音が鳴りはじめる。会場が緊張感で溢れると、ステージに黒のマントを被った集団が次々と現われた。メインステージから花道へと黒い集団が歩いていきセンターステージまで広がると、新しい世界は希望に満ちて欲しいというATEEZの気持ちを表現した曲「New World」を1曲目に披露。深く被っていたマントを取り、ユノ、ソンファ、ウヨンと次々とビジョンにメンバーの表情がアップで映し出されると、会場は大きく沸き立つ。そして壮大なサウンドが響くと、サンが地面を手で叩きつけてから杯を上げるような振りから始まる「Answer(Japanese Ver.)」へと続き、赤く灯るライティニ(ペンライト)もゆっくりと上昇。会場内は一体感のある空気に包まれていく。


パワフルなビートが耳に残る「Sector」では「Let’s goみんな立ち上がれ」と叫び、会場はさらにヒートアップ。ATEEZらしい熱いパフォーマンスを3曲終えてからは、自己紹介のあいさつへ。ユノは「こんばんは、ATINY(ファンの呼称)に幸せをあげるユノです。今日もよろしくお願いします」と伝え、ソンファは「本当に会いたかったです」と感慨深げな表情を浮かべる。サンは客席頭上の月のオブジェを眺めながら「月がきれいですね」とロマンチックに言ってあいさつ。ヨサンは「みなさんのドーベルマン、ヨサンです。愛してるよ」と言って力強い視線を送ると、ホンジュンは「僕はATEEZのキャプテン、ホンジュンです」と言って指ハート。ウヨンとジョンホは「よろしくお願いします!」と気合いを入れ、ミンギは「会いたかった! 日本にすぐに帰ってきたミンギです」と再会の喜びに浸っていた。
ATEEZが日本に初めて来たのは、幕張メッセで行われた「KCON 2019 JAPAN」。その時、日本で公演をすることがあればATINYでこの会場を埋めたいと言っていたが、その言葉通りに会場はびっしりとATINYで埋め尽くされ、願いが叶ったことに感謝の気持ちを伝えていた。


今回もコロナ禍で観客の声出しはNGのため、拍手でイエスかノーの意思表示をすることに。イエスは拍手1回、ノーは拍手を2回たたくことに決めると、ヨサンが「僕たちに会いたかったですか?」と投げかけてみる。すると会場からはパチンと1回拍手が。きれいに揃った拍手にホンジュンは「天才ですね」と絶賛していた。続いてヨサンがもう一個試してみたいと言うと「ヨサンに一番会いたかった?」と投げかけ、パチンと1回拍手が起こる。気分を良くしたヨサンはガッツポーズをして喜んでいた。そしてミンギが「ATEEZの新しい歴史を刻みましょうか!行きましょう!」と手を挙げると、「The Rising」のステージへ、ミンギを先頭にしてメンバーが花道を歩いていくとセンターステージに移動し、そこから8人が横に並んで広がり、炎が飛び交うなか力強さをアピールするようにパフォーマンス。
映像を挟み、ライティニがゴールドに輝きはじめると真っ白な衣装を着たATEEZがステージに登場し「Dazzling Light」のステージがスタート。華やかなシンセサウンドに乗せて、ミンギとホンジュンによる掛け合いラップが繰り広げられ、ジョンホは高音ボイスで高らかに歌い上げる。続く「MIST」では、サンの透明感のあるファルセットボイスが会場に響き、マイクスタンドを握りながらエモーショナルに歌う。ゆらゆらと揺れながらホンジュンがラップをして、ソンファとヨサンは見つめながら呼吸を合わせてハーモニーを奏で、グルーヴ感と艶っぽさのあるステージでファンを惹きつけた。

ミディアムテンポの曲は続き、ホンジュンが「次の曲はちょっとウルッとくるかもしれません。僕がいつも聞きたい言葉であります」と伝えると、ユノが「日焼け止めを塗ってサンライズに行きましょうか」と言って「Sunrise」を披露。あたたかみのある幻想的なサウンドに乗せて「心配しないでいい うまくやってる 今のまま続ければいい Just Keep it up」と力強く歌う。ホンジュンのラップから始まる「My Way」では、メンバー同士が顔を合わせながら笑顔に。困難が待ち受けていても自分たちの道を突き進んで行くという意志を表現した。楽しい雰囲気は続き、客席頭上にある月のオブジェが下に下がると、会場にスペイシーなサウンドが響き渡り「ILLUSION」のステージへ。軽快なサウンドに乗せて、サンのパートではハートを作って愛嬌を振りまき、曲の最後にメンバー全員がセンターステージに集まると笑顔でポーズを決めてファンを熱狂させた。爽やかなムーンバートンのリズムが会場に広がると、ATEEZの夏の定番ソング「WAVE」へ。ミンギが「行きましょう!」と言って“ハクナマタタ(心配ないで)”と歌い、ホンジュンのパートではユノにおんぶされながら楽しくラップ。曲の最後には「ATINY愛しているよ!」とホンジュンからの愛の告白で締めくくられ、ファンの心を満たしていた。

楽曲の合間に入るMCでは、ライティニーが曲によって様々な色に変化することに感動したというメンバー。そこでライティニーの光の変化をじっくり見てみることに。ここでジョンホが「ホンジュンさんがカメラを見ながら愛嬌を見せてくれれば、ペンライトの色が変わると思います」と無茶ぶりすると、ホンジュンは「愛嬌がわかりません。ジョンホが最初に見せてくれたらやります」と逆に提案。するとジョンホはカメラを見つめて愛嬌を見せようとするが、メンバーからは「こわいよー」とダメ出しされてしまう。そして再度挑戦すると、両手で頬を挟む愛嬌を見せてファンをメロメロに! 続いてホンジュンの番になると、メンバーの「いち、にー、さん」のカウントで、ダブルピースをして愛嬌を振りまく。しかし物足りないというメンバーの言葉に、再度チャレンジすることに。2回目はジョンホと同じように両手で頬を挟んで愛嬌を見せ、ファンの心をとろけさせた。メンバーの愛嬌ミッションをクリアしたことによってライティニーの演出を確認すると、色とりどりに変わる光景にメンバーは感動していた。愛嬌チャレンジはまだまだ続き、次のステージにいくために、メインステージに移動する際には、一人一人カメラの前で魅力をアピールすることに。ランウェイで流れてきそうなBGMを口ずさみながら、ソンファ、ウヨン、ミンギと順に魅力をアピールしていく。ジョンホは「愛している」と言ってウィンク。サンはハートを作り、ヨハンはネックレスを噛んでから横に寝転んでセクシーに。ホンジュンは投げキッスをして、ユノは親指に唇を当ててからその指をカメラに向ける仕草で会場を興奮させた。

そして、ダイナミックな迫力あるサウンドが会場を包み込むと、ビジョンには荒波を突き進む船が映し出された。ホンジュンが旗を持って力強く地面に置くと、「oh Yeah」と叫んで「WIN」を披露。疾走感のあるパワフルなビートに乗せてエネルギッシュにパフォーマンスし、続く「Horizon」ではホンジュンが船の舵を切りながらラップを炸裂。サイレン音に続き、軽やかな口笛が流れると「Say My Name」のステージへ。名前を呼ばれることで光り輝くことができるATEEZがもっと大きな声で名前を叫んでほしいと訴える。
後半に行くにつれて激しい楽曲が続き、「Cyberpunk」、「Fireworks(I’m the one)」と披露され、炎が飛び交う中、ホンジュンの畳みかけるようなラップも炸裂。「Hands Up!」の声にライティニーも上下に揺れて会場の熱気もさらに上昇した。
激しいパフォーマンスが続いてもヨサンは「全然大丈夫です。全然疲れてないし、これがまさにATEEZ!」とエネルギッシュな魅力をアピールした。
激しい勢いであっという間にライブは終盤を迎え、ホンジュンが最後の曲を紹介しようとすると、サンが「その前に水を飲んでください。エナジーが必要ですから!」と言ってホンジュンに水を渡して飲ませる優しいサン。その姿に会場はほっこりとした空気に包まれた。ここでマイクを調整すると言ってサンがステージからいなくなると、ウヨンが突然「ネタがひとつある」と告白。すると、「クレヨンしんちゃん」のものまねをして「イェップンヌナダ(きれいなお姉さんだ)」と言って、会場を笑いの渦に巻き込んだ。ウヨンがユニークな一面を見せている間にサンが戻ってくると最後の曲へ。「いちー、にー、さん」という合図でファンが拍手をすると、強烈なビートが印象的な「Guerrilla」を披露。情熱的なダンスと音楽ですべての人々の目と耳を覚ますという思いが込められた激しいパフォーマンスを繰り広げ、会場を熱狂の渦へ導いた。

(2ページに続く)

2022.12.14