朝鮮版SKYキャッスル?…女性文化から性的マイノリティまで…ドラマ「シュルプ」が育てた時代劇の潜在力

 

中殿と姑である大妃が主な葛藤を形成する女性文化にスポットを当てていることも注目される。 側室が中殿の座を狙う設定は従来もありふれていたが、大妃が権力を維持し中殿を守勢に陥れようと側室らの欲と嫉妬心を利用する姿は新鮮だ。

王室の性的マイノリティを前面に出した点も特異だ。 女装が趣味の三男ケソン大君の性アイデンティティを認めたファリョンが息子に女装の肖像画とかんざしをプレゼントした場面は放送後も長く話題を集めた。

性的マイノリティの子を持つ主婦のキム・ミソン(仮名)さんは、「シュルプ」の愛聴者だと明らかにし、「子供の気持ちを考えてみた。 乗り越えられず受け入れなければならなかった時、どれほど恐ろしく怖かっただろうか。 私はそっぽを向くことができなかった、お母さんだから」と話す中殿の台詞がの性少数者の親の心を代弁するようで涙が出た」と話した。

専門家たちは「シュルプ」の人気が現代人が悩む多様な問題と変化した価値観を含んでおり、共感を与えることから始まったと分析した。

コン・ヒジョンドラマ評論家は「中殿と側室の教育熱は現代の保護者の『私教育競争』を思い出させ、中殿と大妃の葛藤は『嫁姑葛藤』を連想させる。 庶子が王になって大君と君が競争する場面は現代社会の『能力主義』を連想させ、ケソン大君のエピソードを通じて性的マイノリティとその家族の悩みにまで光を当てる」と説明した。 続けて「古い背景を持つ時代劇も想像力を通じていくらでも現代的価値を含ませ、視聴者の共感を得ることができることを示す事例」と説明した。

ただしコン評論家は「『朝鮮』という時代に基づいているだけに最小限の考証を守り、視聴者が実際の歴史と虚構を混同しないよう注意しなければならない」という助言も付け加えた。

WOW!Korea提供

2022.11.02