朝鮮版SKYキャッスル?…女性文化から性的マイノリティまで…ドラマ「シュルプ」が育てた時代劇の潜在力

※あらすじ・ネタバレになる内容が含まれています。

朝鮮時代の王室教育を素材に扱ったtvN土日ドラマ「シュルプ」の人気が日ごとに上昇中だ。 女性キャラクターが前面に出て中心葛藤軸を形成するストーリー、王室内の性的マイノリティや朝鮮版「SKYキャッスル」を彷彿とさせる私教育競争など既存時代劇では見られなかった新鮮なストーリーで視聴者を魅了している。

先月15日に放送を開始した「シュルプ」は、トラブルメーカーの王子たちを守るために熾烈(しれつ)な王室教育戦争に飛び込んだ中殿ファリョン(キム・ヘス)の波乱万丈の宮中奮闘記を描いたドラマだ。 初回放送から平均7.6%(以下ニールセンコリア全国基準)の高い視聴率で始まり、口コミが広がって放送6話では11.3%と二桁を記録した。

トップ女優キム・ヘスのお茶の間復帰作という点が放送序盤、ドラマの話題性に大きな功を立てたが、既存時代劇の公式から外れた新鮮な設定と独特なストーリー展開が特に視聴者を魅了したという分析だ。

まず主人公のファリョンは自分勝手にふるまう王子たちを探しにムチを持ったまま宮殿を大股で走り回ったり、彼らの教育のために自身が直接スター講師を自任するなど気さくで進歩的な中殿の姿を見せている。 従来の時代劇の中殿キャラクターが受動的な存在として描写されていた方法とは全く違う。 朝鮮の王であるイ・ホ(李浩/チェ・ウォニョン)が庶子出身で、中殿の子である“大君”と側室の子である“君”が対等に競争する風景も、嫡子と庶子の差別が厳しかった実際の朝鮮社会では想像しがたい様子だ。

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2022.11.02