今回は約2年6か月ぶりにカムバックした、歌手ロイ・キムの新曲「It’ll Be Alright」をレビュー!
10月25日に発売されたロイ・キムの4th アルバム「,and」は、「戻れない過去を回想し、現在を祝福し、そしてこれからやってくる“その時”」のために書いたアルバムである。
ロイ・キムが歌手生活10周年を記念する今年、ダブルタイトル曲を収録した今作でカムバックした。
今回レビューする「It’ll Be Alright」の曲紹介には、「あなたに「元気か?」と聞いた時、「元気でやってるよ」と答えてくれますように。少なくともあなただけは、「おかげで本当に幸せだよ」と言ってくれますように。」と書いてある。「It’ll Be Alright」は日本語で「きっと大丈夫」「大丈夫だろう」という意味。「信じていた全ての物事が一瞬にして崩れ落ちてしまっても、この世界にたった1人しかいない唯一の存在である自分と、流れている時間だけは信じられるように」とアルバム紹介文に書いてあった彼の言葉から、自分の大切な人がどうか幸せであってほしいと願っている姿が思い浮かぶ。
静かなピアノ伴奏と、彼の声だけで始まる冒頭。
「どれだけ叫んでも 取るに足らない場所に寄りかかっても 家に帰る道に残っているのは寂しさだけ」
自分が日常で思っていた胸の内を淡々と言ってのける。それを歌詞として綴れてしまう彼は、どれだけの苦労を重ねて生きてきたのかと思ってしまう。
「目の前にあると思っていた夢も 遠く離れてしまった愛も 流れていく時間の中で少しずつ全てが霞んでいくけど」
「「自分よりもっと苦しい人は多いから」と自分を労わらないといけないこの世界で」
誰かと比べることでのみ自分を労われる人へ、そして自分の大切な人にはただただ心から幸せであってほしいという彼の願いがこもった歌詞でサビが過ぎ去っていく。
「誰かが突然あなたの安否を尋ねた時 考える隙も無く「幸せだ」と言えるように僕が歌うよ」
今まで、恋の訪れや別れについて歌っているイメージがあったロイ・キム。ファンの応援歌となるような曲をタイトル曲にもってきたのは初めてではないだろうか。カムバックは2年6か月ぶりだが、アルバム発売は2015年以来7年ぶりとなる今作。その間に様々な経験をしてきたロイ・キムだからこそ言える、「きっと大丈夫だよ」という言葉。押しつけがましくもなく、ただ自分の背中をさすってくれるような暖かい曲になっていると感じた。
WOW!Korea提供