「コラム」連載 康熙奉(カン・ヒボン)のオンジェナ韓流Vol.195「スケールが大きいパク・ソジュン」

写真=JTBC『梨泰院クラス』公式サイトより

今年のパク・ソジュンは新作がなかったとはいえ、イギリスに渡って撮影にも加わり、彼なりに忙しい1年を過ごしたことだろう。来年になったら、奮闘した今年の成果が次々に登場して楽しみな2022年になりそうだ。

新たな挑戦をスタート

パク・ソジュンのこれまでの俳優人生を振り返ってみて、改めて強く感じるのは、「演じる役のスケールが大きい」ということだ。
これは、彼が持っている潜在能力が作品に生かされていて、演じる役にもダイナミズムが現れてくるのだろうと推察している。
たとえば、彼の最近のドラマについて考えてみよう。
2016年に制作された『花郎(ファラン) 希望の勇者たち』でパク・ソジュンは貧しい田舎から都会に出てきたムミョン(後にソヌになる)という青年を演じた。彼が関わる登場人物たちは都のエリートばかり。そんな中でムミョンはやがて国王になれる器であることを証明していく。こうして、古代の新羅(シルラ)を舞台にしたドラマでパク・ソジュンが演じた役柄は、青年の突き抜けていく成長力を大いに感じさせた。
そんなパク・ソジュンは、『サム、マイウェイ~恋の一発逆転!~』では、不器用だけどワイルドな好青年コ・ドンマンに扮した。

彼は、高校のときにオリンピックの出場も期待されたテコンドーの選手であった。ところが、
大事な試合で家族の負債問題がのしかかってきてオリンピックの出場ができなかった。以来、人生が暗転してしまった。結局、世間的に見るとダメな男になりさがっていくが、やがて大きな目標が出てくる。そして、格闘技への夢を捨てきれず選手として新たな挑戦をスタートさせていく。そのときの迫力も凄かった。
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2021.12.25