「合同インタビュー」名匠イ・チャンドンが認める新鋭ユン・ガウン監督、少女たちの成長物語を描く「わたしたち」の撮影秘話を語る!

“いじめ”という目に見えない悪魔に、少女たちはどう向き合うのか。人生で初めて経験する友情、裏切り、嫉妬、すべての感情に戸惑い、葛藤する子供たちの姿を生き生きと鮮烈に映し出し、日本でも「第17回東京フィルメックス」で観客賞などトリプル受賞の快挙を成し遂げた韓国映画「わたしたち」。


「オアシス」「シークレット・サンシャイン」の名匠イ・チャンドン監督が見出した新鋭ユン・ガウン監督が、自身の経験を元に描いた本作は、誰しもが通り過ぎてきた子供の世界を通して、いじめやスクールカースト、家庭環境の格差など、現代が抱える社会問題を盛り込みながら、他者とのつながりの中で生きる「わたしたち」の関係について問いかける。
主人公ふたりの少女を演じたチェ・スインとソル・ヘインは、3カ月にわたり実施された100人以上の子役オーディションの中から選ばれ、撮影当時11~12歳で、共に映画出演は初めて。ユン・ガウン監督は、彼女たちの表情をつぶさに捉えるために近距離での撮影を選択し、台本を渡さず、場面ごとの状況説明や話し合いを重ねて撮影を行うスタイルで、等身大の繊細な心の揺れまで丁寧に描いた。

「わたしたち」で、子供たちの世界を独自の視点で捉える、その比類なき才能をいかんなく発揮し、長編デビューを飾ったユン・ガウン監督が、イ・チャンドン監督と共に企画開発を進めた本作の撮影秘話を語った。(2ページにつづく)

2017.09.18