「インタビュー」ユン・ソンホ監督、「リアリティーを持たせることが重要だと思った」…キム・ヨハン主演「第4次恋愛革命 ~出会いはエラー:恋はアップデート~」について語る

韓国ドラマ「第4次恋愛革命 ~出会いはエラー:恋はアップデート~」のユン・ソンホ監督のオフィシャルインタビューが到着した。

Q 1.企画の始まりについてお聞かせください。
韓国には、理工系の学生やエンジニアなど、いわゆる理系の人たちのステレオタイプに目を付けたユーモアやミームがたくさんあるんです。情緒的な問題に対しても理性や論理、科学的な思考の物差しを持ち込んでくるので、日常で出会うとちょっと対応に困るけれど、フィクションの中で見るととても興味深い、そんなタイプのキャラクターなんですよ。そう思いませんか?日本のドラマで言えば、「ガリレオ」の物理学教授とか、理系ではないけれど「リーガル・ハイ」の弁護士のようなキャラクターがそうですね。でも、そういうキャラクターってたいてい男性に割り当てられています。私はその性別のステレオタイプを逆にしてみたいと思ったんです。徹底的に論理的で計算高く、自己中心的な女性エンジニアの前に、驚くほど無邪気でかわいくて、悪を全く感じないイケメンが現れて、お互いの世界を揺るがしていく。そんな物語があったら面白いんじゃないかなって。

Q 2.本作の演出を手掛けたきっかけは?
作家の中で一番年上だから?(笑)付け加えると、企画を私が担当したので、自然とシナリオも私が担当することになりました。ただ、今作品は2020年代のキャンパスを舞台にした青春ドラマなので、私より若い(卒業して間もない)作家たちがたくさん必要でした。そうやって集まったメンバーの中で、長編ドラマの演出経験があるのが私だけだったので、結果的に私が演出を担当することになったようです。だから、私の過去作の中でチャ・ウヌさんやアン・ヒョソプさんなど、若い俳優さん方がもっと若かった頃に出演した「トップマネジメント」のような青春群像劇の雰囲気もこの作品に含まれています。その一方で、青春キャンパスものにもかかわらず、財団の不正に学生たちが立ち向かったり、学生会の幹部同士がもめ合ったりするようなエピソードには、やはり私の前作「こうなった以上、青瓦台(チョンワデ)へ行く」のような政治的ブラックコメディの要素も反映されているように思います。


Q 3.脚本を読んだ時の感想
このドラマの序盤で最も重要な設定の一つは、工学科とモデル科という、絶対に一つの学部として統合されるはずのない二つの専攻が、大人たちの都合によって無理やり統合され、まったく異なる個性を持つ二つのコミュニティが苦楽を共にすることになる、という点なんです。実は私はこの部分を、序盤で少し視聴者の注意を引くための、 funnyな背景設定くらいに考えていました。だからこそ、融合フィジカルテクノロジーグローバルコンテンツ開発学部という、長くて笑える名前を付けたんです。ところが、この笑える統廃合設定がドラマの中盤以降からは、かなり情緒的で立体的な役割を果たすことになります。主人公のカン・ミンハク(キム・ヨハン)とチュ・ヨンサン(ファン・ボルムビョル)だけでなく、周囲の工学科の学生たち、モデル科の学生たちも、そうやって様々な出来事や感情を共有していくんです。もちろん、依然としてラブコメとしての本分に忠実なストーリーではありますが、中盤以降はかなり心を動かされる、そして社会的にも考えさせられるような展開が続きます。これは一緒に脚本を書いた作家たち、特にソン・ヒョンジュ作家さんが大きく貢献してくれました。

Q 4.主人公カン・ミンハク役にキム・ヨハンさんを起用した経緯は?
カン・ミンハクは、イケメンでかわいくて人気者だけど、頭がいいタイプではなく、時々人をあぜんとさせるようなキャラクターなんです。ということは、その役を演じる俳優は、見た目がイケメンでかわいいだけでなく、実はとても頭が良くなければなりませんよね? 俳優のキム・ヨハンさんは、まさにそんな人です。さらに、自分の魅力に酔っていない、純粋で落ち着いた雰囲気が必要だったのですが、初めてお会いしたときから、彼のそうした性格を感じ取ることができました。

Q 5.ミンハクに振り回されてしまう工学科の超理系女子チュ・ヨンサン役にファン・ボルンビョルさんを起用した経緯は?
カン・ミンハク役のキム・ヨハンさんは、かなり早い段階で「この人しかいない」と決めていたので、他のオーディションやミーティングはほとんど必要ありませんでした。一方で、チュ・ヨンサン役については本当に、本当に、本当に多くの女優さんに会いました。その中には、すでに韓国の他のドラマや映画で主演を務めたことのある女優さんもいました。どなたと一緒に作っていくべきか、悩みに悩んで……。そんなふうに2カ月以上続いたオーディションやミーティングのほぼ終盤で、ファン・ボルムビョルさんが入ってきて、目の前のペットボトルのキャップを自然に明けながら「そうね、ミンハク。あなたの話を聞いてみるわ。」というオーディション用のセリフを読んだ瞬間――。共同演出のハン・インミ監督と、すぐに互いの顔を見合って、「この人だ!」という視線を交わしました。脚本家を“子を宿した母親”にたとえるなら、その瞬間はまるでお腹の中の赤ちゃんのエコー写真を初めて見たような感覚でした。 ちなみに、ボルムビョルさんがヨハンさんとすでに高校を舞台にした青春ドラマで共演していたと仲だということは後になって知りました。

Q 6.現場でのキム・ヨハンさんについて
ヨハンさんは意外と少し内向的な性格で、現場では監督である私と賑やかに意見を交わすタイプではなく、一人で何かに集中している時間が多かったんです。最初は、そのシャイな雰囲気がこの騒がしいコメディと合わなかったらどうしよう…と心配もしましたが、それは杞憂でした。カメラが回り始めた瞬間、彼はすぐに、可愛くて面白くて、時には少しおバカに見えるけれど、実はとても聡明なカン・ミンハクに変身するんです。キム・ヨハン俳優は、台本に書かれていない前後の文脈までしっかり把握している――まさに“演技の天才”でした。

Q 7.現場でのファン・ボルムビョルさんについて
ファン・ボルムビョルさんが演じたチュ・ヨンサンというキャラクターは、本当にセリフの量がものすごく多いんです。少し大げさに言えば、他の全キャラクターのセリフを合わせたくらい。毎日一番早く現場に来て、一番遅くまで残って、あの膨大なセリフとアクションをこなすのは本当に大変だったと思います。それを立派にやり遂げました。演出陣がOKを出しても、自分が納得できなければつらい中でも「もう一度やってみます!」と叫ぶことも多かったですね。

(2ページに続く)

2025.12.24