江戸時代に士農工商の最上位にいた武士が死罪を命じられたとき、名誉ある死に方は切腹だった。腹を切り刻むわけなので、とてもむごいことなのだが、それが武士にとっては誇りを保てる死に方だった。一方の朝鮮王朝は、どうだったのだろうか。 賜薬と呼ばれた 1392年から1910年まで続いた朝鮮王朝。その時代に、高…
徳川幕府が朝鮮王朝との外交関係の再開を申し出ると、朝鮮王朝は最終的に2つの条件を対馬藩に通達した。1つは徳川家康自らが国書を提出して関係修復を願い出ることで、もう1つは、先の戦で王家の陵墓を荒らした犯人を突き出すことだった。 静岡市にある徳川家康の像 朝鮮王朝側の事情 対馬藩はあせっていた。早く朝鮮…
ナム・ジュヒョクとキム・テリが主演する『二十五、二十一』が韓国tvNにおいて2月12日から放送が始まり、ネットフリックスでも同時配信されている。ノスタルジックな青春ドラマとして人気を集めることは間違いない。 画像提供=韓国tvN 経済危機の影響 新しく始まったドラマ『二十五、二十一』は、22歳の男性…
済州島(チェジュド)出身の母はよくこう言っていた。「韓国の家庭に食事を招待されたら、ご飯を少し残さなければ駄目。全部食べると、この人はもっと食べたいんだと思われて、またご飯を盛られるよ。お腹がいっぱいのときは、ご飯を少し残すのが『もう食べられません』という合図になるの」 日本では軽食でもてなされた?…
朝鮮王朝6代王・端宗(タンジョン)は、叔父である首陽大君(スヤンデグン/7代王・世祖〔セジョ〕)によって王の座を奪われている。首陽大君は、いったいなぜそのようなことをしたのだろうか。 『王女の男』ではキム・ヨンチョルが世祖を演じた 秘められた野心 1452年、5代王・文宗(ムンジョン)が世を去ったこ…
韓国から親しい友人が来たので、浅草を案内したことがある。彼は大変な博学で、私もいろいろと彼の意見を参考にさせてもらっていた。その彼が浅草を歩いていて、ソバ屋の前で「韓国では考えられない」と首をかしげた。それはなぜなのか? 看板の意味 韓国から来た友人が見たのは、ソバ屋が創業百年を誇示する看板だった。…
写真=韓国陸軍公式サイトより 韓国社会について解説するシリーズも最後の3回目を迎えた。後編では、「情が深い人々」「徴兵制」「学歴社会」「姓」について取り上げている。どれも、とても興味深い話題となっている。 兵役はどうなっている? 〔7.情が深い人々〕 韓国の人は、一度知り…
朝鮮王朝518年の歴史の中で、王朝を揺るがすような大事件がいくつも起きている。今回は、10代王・燕山君(ヨンサングン)が起こした虐殺事件に注目してみよう。燕山君は、なぜそのような事件を起こしたのだろうか。 燕山君にまつわる逸話 燕山君は、9代王・成宗(ソンジョン)の長男として1476年…
『無法弁護士』に主演したときのイ・ジュンギ(画像提供=tvN) イ・ジュンギは、ファンと自分は一つの家族だと考えている。そして、そのために常に準備して最高の自分を見せてくれる。そこが、イ・ジュンギが長くファンに愛されている秘訣なのである。 ファンを大切にする イ・ジュンギ…
韓国社会について解説するシリーズの中編では、「酒」「歴史」「長幼の序」について取り上げている。特に、歴史を知ると、韓国という国の成り立ちがわかってくる。ぜひ理解していこう。 韓国の歴史を知る 〔4.韓国で酒といえば焼酎〕 韓国は世界でも有数のアルコール消費国だが、最も飲まれているのは焼…