ナム・ジュヒョクとキム・テリが主演する『二十五、二十一』が韓国tvNにおいて2月12日から放送が始まり、ネットフリックスでも同時配信されている。ノスタルジックな青春ドラマとして人気を集めることは間違いない。
画像提供=韓国tvN
経済危機の影響
新しく始まったドラマ『二十五、二十一』は、22歳の男性と18歳の高校生が知り合い、25歳と21歳になった後に本当の愛にめざめていくというドラマである。
キム・テリがハツラツとした女子高校生ナ・ヒドを演じている。
彼女は部活動でフェンシングに励んでいたが、経済危機で高校の運動部が廃止になってしまった。この経済危機は1997年の韓国を襲ったIMF(国際通貨基金)危機のことであり、このドラマの最初はこの時代を舞台にしている。
ナ・ヒドはフェンシングの強豪校に転校したいと願ったが、アナウンサーとして有名な母親が絶対に許可してくれない。そこで彼女は不良になって強制的に転校させられることを狙う。浅はかな考えなのだが、とにかく、女子高校生同士の乱闘現場で暴れたり、厚化粧でナイトクラブに行って酒を飲もうとしたり、様々な手段を駆使する。当然ながら、どれもうまくいかない。
結局は、強豪校のフェンシングのコーチが母親の知り合いとわかり、なんとか転校することができたのだが……。
そんな騒動の過程でナ・ヒドが出会ったのが4歳上のペク・イジンで、ナム・ジュヒョクが演じている。
魅力的な青春ドラマ
ペク・イジンは貧しい学生。新聞配達と貸本屋のアルバイトを掛け持ちしている。
しかし、もとは富豪の息子だった。
『二十五、二十一』の第2話では裕福な時期のペク・イジンが描かれる。この世の春だ。しかし、彼の父親が経済危機のあおりで破産して一家は離散し、ペク・イジンも苦境に陥った。そんな彼のもとを借金取りがやってくる。ペク・イジンは謝ることしかできなかったが、いたたまれなくなって「お詫びに僕も絶対に幸せになりません」と言ってしまった。
こんな辛いことはない。
誰だって幸せになりたい。それなのに、ペク・イジンは生きる希望を放棄すると言う。そんな場面を偶然見てしまったナ・ヒドは彼女なりの表現でペク・イジンを励ます。まさに「天使の歌声」のようだった。
天真爛漫な女子高校生ナ・ヒドと影を抱えた苦学生ペク・イジン。2人の物語は始まったばかりだ。
青春ドラマは永遠のジャンルであり、『二十五、二十一』の抒情性があふれるストーリーに期待したい。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)