仁粋大妃は、9代王・成宗(ソンジョン)の母親です。ドラマ『王と妃』(1998年制作)では女優チェ・シラが扮しました。2012年に韓国で評判になったドラマ『インス大妃』も同じチェ・シラが演じています。 王の母 仁粋大妃は、7代王・世祖(セジョ)の長男だった懿敬(ウィギョン)の妻でした。ここでは実家の姓…
高麗王朝は一夫多妻制だった。王朝を創設した王建(ワン・ゴン)がそもそも、地方の豪族を味方に引き入れるために戦略結婚を何度も繰り返した経歴を持っていた。出世した文官や武官は、故郷に住む本妻の他に、都に別の若い妻を住まわせることがよくあった。高麗の末期に武将として頭角を表した李成桂(イ・ソンゲ)も例にも…
朝鮮王朝には王妃が42人いたが、典型的な悪女だったのが文定(ムンジョン)王后と貞純(チョンスン)王后だ。2人は権力を握って悪行を繰り返した。こうした悪女と正反対で、一番の聖女と言われた王妃は誰だったのか。 洪国栄の野望 傑作時代劇『イ・サン』の主人公にもなった22代王・正祖(チョンジョ)。彼が側近と…
一般的に“朝鮮王朝3大悪女”と言われているのは、張緑水(チャン・ノクス)、鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)、張禧嬪(チャン・ヒビン)の3人である。順に見ていくと、張緑水は10代王・燕山君(ヨンサングン)の側室として暴君に悪行をけしかけたことで知られている。 権力の側に本当の悪女がいた 張緑…
燕山君(ヨンサングン)がクーデターで1506年に廃位となり、代わって異母弟の中宗(チュンジン)が11代王になった。彼は急に即位したが、それまで国王になるための帝王学を学んでいなかった。何の準備もなく王になってしまった中宗の苦悩がそこから始まった。 熾烈な政治闘争 燕山君に代わって王とな…
写真=TV朝鮮公式サイトより 『不滅の恋人』でユン・シユンが演じるイ・フィ(ウンソン大君)は、歴史的には安平大君(アンピョンデグン)がモデルになっている。この安平大君のように、兄弟に殺されてしまった王子が5人もいた。それは果たして誰なのか。 安平大君の無念 次の国王になれ…
韓国時代劇の傑作を紹介するシリーズの5回目。『イ・サン』は、苦難の末に名君となる王の生きざまを描き、『トキメキ☆成均館スキャンダル』は女子禁制の学び舎に男装の少女が入学する物語だ。 『イ・サン』 冒頭のエピソードが衝撃的だ。サンは父が祖父によって米びつに閉じ込められて餓死してしまう。そ…
12代王の仁宗(インジョン)は1545年6月28日に深刻な病状に陥った。診察した侍医は「臓腑(五臓六腑)に損傷ができ、それが病気の元になっていると思われます」と診断結果を述べた。 仁宗の病状 内臓の損傷という診断が下された意味は何なのか。毒を盛られた場合にも内臓が損傷することは十分起こ…
写真=韓国SBS『ヘチ』公式サイトより 朝鮮王朝の21代王の英祖(ヨンジョ)は、韓国時代劇によく登場する国王だ。しかし、82歳まで生きて国王の中で一番長生きだったので、ベテランの俳優が演じることが多かった。そんな流れの中で、時代劇『ヘチ』で若き日の英祖を演じたのがチョン・イルであった。…
韓国時代劇の傑作を紹介するシリーズの4回目。『ファン・ジニ』は「伝説の女性」の数奇な運命を鮮やかに描いており、『トンイ』は苦しい局面でも前向きに生きる主人公のトンイがとてもいい。 『ファン・ジニ』 朝鮮王朝時代、詩と踊りに優れた最高の妓生(キーセン)として実在した黄真伊(ファン・ジニ)…