朝鮮王朝時代に名をとどろかせたもっとも有名な妓生(キーセン)だった黄真伊(ファン・ジニ)。妓生とは、歌や踊りで男性を接待する職業の女性を指す。黄真伊の正確な生没年はわからないが、関係のあった人物から推測すると、11代王・中宗(チュンジョン)の時代に生きた人物と考えられる。彼女はいったいどんな女性だっ…
韓国時代劇を見ていると、捕盗庁(ポドチョン)の役人がよく出てくる。重要な事件のときに出番が多いのだが、この捕盗庁というのはどんな役所なのだろうか。ここで詳しく説明しよう。 腰に赤色の太い縄を付けた 朝鮮王朝時代には、犯罪人をつかまえるために捜査や検挙に全力を尽くす警察組織のことを捕盗庁と言った。 こ…
国王の長男は普通、生まれたあとに元子(ウォンジャ)という世子(セジャ)の筆頭候補になる。元子のために特別な組織が作られ、元子は大事に育てられる。その元子が成長して特に問題がなければ、5歳以降に世子に指名された。 世子嬪を選ぶ行事 世子は正式な王位継承者なので、ふさわしい処遇を受ける。 象徴的なのは服…
朝鮮王朝時代は一夫一婦制であり、国王もその制度をしっかり守っていた。つまり、在位中には正室が1人しかいなかった。その正室の中で、廃妃(ペビ)になった女性が何人もいる。特に、朝鮮王朝の歴史の中で一番最初に廃妃になったのが尹(ユン)氏だった。 廃妃の理由 9代王・成宗(ソンジョン)は、最初…
ドラマ『ヘチ』で、チョン・イルが扮したのが朝鮮王朝の21代王・英祖(ヨンジョ)である。彼の母である淑嬪・崔氏(スクピン・チェシ)は1718年に亡くなり、父の粛宗(スクチョン)も1720年に世を去った。そして、張禧嬪が産んだ王子が20代王・景宗(キョンジョン)として即位した。 衝撃的な告…
張禧嬪(チャン・ヒビン)は1701年に死罪になっている。その17年後の1718年に淑嬪・崔氏(スクピン・チェシ)が48歳で亡くなった。淑嬪・崔氏はドラマ『トンイ』の主人公になった女性だ。 2人の国王 淑嬪・崔氏が亡くなった2年後の1720年に、19代王の粛宗(スクチョン)が世を去った。…
「時代劇の巨匠」と称されるイ・ビョンフン監督が演出した『イ・サン』。このドラマではイ・ソジンがとても素晴らしい演技を披露したが、その相手役になったのがハン・ジミンだった。彼女が演じたソンヨンの実在のモデルとは? 4人の側室 イ・サンこと正祖(チョンジョ)の正室は孝懿(ヒョイ)王后である…
1680年の秋、19代王・粛宗(スクチョン)は女官だった張禧嬪(チャン・ヒビン)の美貌に目を見張った。この年には粛宗の最初の正妻だった仁敬(インギョン)王后が亡くなっているが、粛宗の心はすでに張禧嬪しか見えていなかった。そのとき、粛宗が19歳で、張禧嬪が21歳だった。 宮中を追われた張…
19代王の粛宗(スクチョン)の側室として張禧嬪(チャン・ヒビン)と激しいライバル関係にあったのが淑嬪・崔氏(スクピン・チェシ)だ。彼女に関係する噂とは何なのか。 謎めいたトンイの存在 淑嬪・崔氏はドラマ『トンイ』の主人公になった女性である。 実は彼女の素性はわからないことが多く、3つの説がある。 そ…
朝鮮王朝は王を頂点とする中央集権国家だった。王は、政治・経済・軍事・社会のすべてにおいて絶対的な権限を持つ統治者だった。しかし、1人では何もできない。やはり、科挙に合格して出世を果たした優秀な官僚の支えが必要だった。 崇儒抑仏とは何か 朝鮮王朝は「王が君臨して官僚が実務を仕切っていた国家」であり、地…