「コラム」連載 康熙奉(カン・ヒボン)のオンジェナ韓流Vol.173「韓国に行きたくて仕方がない」

オルムの密集地

この城山日出峰は、楕円形をしている済州島の東端にある。
景観としては、海面から台形の噴火口だけが飛び出ているような形をしている。
標高は182メートルだが、40分くらいで登っていくと、頂上から見える雄大な景色に心から感動する。
その頂上というのが、3万坪の広さの噴火口の淵になっている。
噴火口そのものは緑に覆われていて自然の恵みという感じなのだが、昔はここから溶岩が激しく噴出したのだから、考えてみれば恐ろしい場所でもあったわけだ。
といっても、今は牧歌的だ。上から海がよく見えて気分がとても良くなるが、島全体を見渡すと、オルムもたくさん見えている。
このオルムとは何か。

これは、済州島の中央にそびえる漢拏山(ハルラ)の爆発に連動して生まれた寄生火山のことなのである。
その数は、済州島に360くらいあるという。そのオルムがこんなに集まっている地域は世界でも済州島だけだというから、本当にこの島は貴重な地形の宝庫だ。
そして、城山日出峰もまたオルムの代表格であり、海に突き出しているという形がなんとも旅情を誘ってくれる。
今度はいつ城山日出峰に行けるだろうか。
その日を辛抱しながら待ち続けている。

文=康熙奉(カン・ヒボン)

2021.07.24