「コラム」連載 康煕奉(カン・ヒボン)のオンジェナ韓流Vol.164「国王と王妃の寿命は?」

朝鮮王朝の国王は合計で27人だが、平均寿命はどのくらいだったと思うだろうか。当時は人生50年と考えると、それより少し上回るくらいかなと予想できそうだが、実際に調べてみると、46歳であった。意外と短いと感じられるだろうか。

名君も健康管理は大丈夫?

朝鮮王朝の国王の平均寿命が46歳なのだが、平均的に長生きできない理由があった。
まず、最初は「食べ過ぎ」である。
国王は一日に五度の食事を取ったと言われている。普通の一日三食のほかに、早朝の食事があり、夜食もあった。これは、何が何でも食べ過ぎである。
それゆえ、国王は口内炎が多かったと言われている。
しかも、糖尿病に悩まされた国王もかなりいた。たとえば、史上最高の名君と呼ばれた4代王の世宗(セジョン)は暴飲暴食がたたって晩年は糖尿病で寝込むことが多かったという。さすがの名君も健康管理は失格だったのである。

もう一人の有名な名君の22代王の正祖(チョンジョ)は粗食に徹して健康管理は万全だったという。しかし、48歳で亡くなっているので、あまり効果は出なかったと思われる。本当に世の中はわからない。
次に国王の生活習慣で目立つのは、完全な「運動不足」だということだ。
とにかく、国王は威厳を保つために動作をゆっくり行なわなければならなかった。歩くときも堂々とするために、ときどき立ち止まったりしていた。これでは運動不足になってしまうのも仕方がなかった。
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2021.05.22