韓国では、1日500人以上の新型コロナウィルス感染症(以下、新型コロナ)の感染者が発生している。 いわゆる“新型コロナ 3次大流行”に直面して、映画界も憂いている。 映画館に向かった観客の足が急に途絶えたし、新作映画は翼を広げることができない状況で、もうすぐ近づいてくる年末の期待作まで公開延期を考慮している。 ソーシャル・ディスタンスの段階が、2.5段階に上げられれば、映画館は9時には営業を終了しなければならない。 事実上、営業中断と同じである。
当初、12月にハン・ジミン-ナム・ジュヒョク主演の「ジョゼ」(「ジョゼと虎と魚たち」のリメイク作品)を皮切りに、コン・ユとパク・ボゴムが初めて共演した「徐福」、ミュージカルスターチョン・ソンファとキム・ゴウン、ナ・ムニなどが出演する「英雄」、リュ・スンニョン-ヨム・ジョンア主演のミュージカル映画「人生は美しい」などが公開の準備をしていた。 大勢の俳優が織りなす新鮮な素材とジャンルの映画が年末シーズンを準備していたのだ。 しかし新型コロナの感染者が急激に増加して公開スケジュールをめぐって再び忙しく動いている。
最近、映画界によると、「徐福」は12月公開に対して全面的に再検討に入った。 「徐福」は人類最初のクローン人間を極秘で移動させる生涯最後の任務を引き受けることになった情報局要員が、クローン人間を狙うさまざまな勢力の追跡の中で特別な同行をしながら、予期できない状況にまきこまれることになる話。 コン・ユ、パク・ボゴムをはじめ、チョ・ウジン、チャン・ヨンナム、パク・ビョンウンなど、演技派俳優が出演して「建築学概論」のイ・ヨンジュ監督が演出した期待作だ。 製作費は何と160億ウォンだ。
28日、映画振興委員会入場券統合コンピュータ・ネットワークによると、映画「隣人」が、27日1日で2万6696人を動員してボックスオフィス1位になった。 2位の「RUN(原題)」は、わずか8300人の観客しか動員できなかった。
1年前の2019年11月27日の集計を見ると、ディズニーアニメ「アナと雪の女王2」が、1日59万9585人を集めてボックスオフィス1位になっていた。 全世界的に有名な作品としても、昨年と今年の同じ期間の劇場観客数が顕著な差を見せていることが分かる。 当時2位はイ・ヨンエの主演作「ブリング・ミー・ホーム 尋ね人」で1日に10万8735人を集めた。
このような状況の中では、いくらコン・ユとパク・ボゴムであっても公開を押し切るのはリスクの負担が大きい。 「徐福」側の関係者は「12月初めの公開は、水泡に帰したし年内に公開できるのかを多角的に見返しているところ」と、明らかにした。 新型コロナ再拡散と関連して、今と同じ状況が続くならば、年末公開も容易ではないものと見られる。