作品ごとに多くの「宿題」
2013年10月5日に東京ドームシティホールでイベントを行なったときのキム・スヒョンの発言も忘れられない。
彼は、「『星から来たあなた』でどんなチャレンジをしたのか?」と聞かれて、こう答えた。
「今回のドラマで、僕は教える役柄を演じることになりました。しかし、誰かを教えたことがないとぎこちなくなって、知ったかぶりのような感じになってしまうんです。それを自分自身の宿題としていました」
はっきりと「宿題」と指摘していたキム・スヒョン。なにごとも深く考えるキム・スヒョンは、作品ごとに多くの「宿題」を抱えてしまうことだろう。
そして、一つの作品を終える度に、自分が持った疑問を解決していくのである。
しかし、解決できないことも多い。特に、『サイコだけど大丈夫』がこれほど大評判になってしまうと、彼にとっては、作品を通して感じた不思議な体験を昇華する時間が必要になってくる。
今、キム・スヒョンは「宿題」に取り組んでいる時期なのだ。それが済めば、そのときに新しい作品への意欲が高まってくるのだろう。
文=康 熙奉(カン ヒボン)