人生の活力
ハ・ジウォンには時代劇がよく似合う。彼女は『チェオクの剣』の制作時には韓国の各地で撮影を行ない、その風景の美しさに魅せられたという。
以来、ハ・ジウォンは時代劇に出演すること自体を楽しむようになった。
「時代劇の撮影は現代劇以上に楽しみが多いので、私もワクワクしてきます」
乗馬を趣味にするハ・ジウォン。馬と触れ合う機会もある時代劇の撮影は、彼女にとって‶人生の活力〟にもなっていた。
しかし、時代劇の撮影は楽しみばかりではない。歴史的に、過酷な身分制度や理不尽な政治などが強烈に描かれる。俳優としても制約を大いに受けてしまうのだが、その点をハ・ジウォンは後ろ向きに捉えていない。
「時代劇に出演してみると、その当時にいかに制約が多かったかを思い知らされます。だからこそ、描き方が切なくなったり、もっとドラマチックになったりするのでしょう」
「作品のために学んで努力する。簡単なことではありませんが、私は一生続けていきます。女優として必要なことですし、その過程に喜びを感じます」
こうした言葉を胸に秘めて、これからもハ・ジウォンは、多様な役柄の女性を演じていくことだろう。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)