K-POPを代表するボーイズグループによるカムバックバトル「Kingdom」(Mnet)の年内放送がなくなったというニュースが7月末に飛び込んできた。
「Kingdom」は昨年放送されたガールズグループのカムバックバトル「Queendom」の男性バージョン。まずは今年4月から6月まで、その予選会ともいえる「Road to Kingdom」が放送され、「PENTAGON」、「ONF」、「Golden Child」、「THE BOYZ」、「VERIVERY」、「ONEUS」、「TOO」のボーイズグループ7組が出演。熾烈なバトルを繰り広げ、優勝した「THE BOYZ」が「Kingdom」の出演権を獲得した。
「Road to Kingdom」の最終話では、ロゴが「Kingdom」に変わり、「COMING SOON」と予告までし、期待感をあおっていただけに、今年中の放送がなくなったのは、なんとも残念である。
Mnetの公式発表では、「新型コロナウイルスの長期化により、『Road to Kingdom』を無観客で行うしかなく、残念な点が多かった。準備中の『Kingdom』は新しい構成で披露するため、制作陣が協議をしている段階であり、残念ながら今年の放送ラインナップからは外れることになった」とのこと。そして、今年下半期は現在放送中の「I-LAND」Part.2、10代限定のサバイバルオーディション番組「CAP-TEEN」、HIPHOPバトルが繰り広げられる人気シリーズ「SHOW ME THE MONEY9」の放送が予定されているという。
「Kingdom」関連の韓国のニュースをまとめてみると、制作にあたり、いくつか現実的な問題にぶちあたったとみられる。番組の特徴上、アイドルグループをランク付けし、成績で比較していくので、「Road to Kingdom」に出演したような若い駆け出しのグループなら、最下位になっても知名度が上がり、失うものより得るものが多いだろうが、すでに知名度の高いキャリアのあるグループだと、どうだろうか。
何より、一番大きかったのは、「Road to Kingdom」が前シリーズの「Queendom」ほど成功しなかったことだ。視聴率が0.4~0.6%を行き来し、話題性もあまりなかった。結局、アイドルファンの中だけで盛り上がったにすぎず、世間の共感を得られなかったため、芸能事務所やアイドルグループの立場からすると、出演するメリットが感じられず、出演交渉が難航しているようだ。
Mnetは「Kingdom」に関して、あくまで今年の放送がなくなったのであって、制作自体が白紙になったわけではないという立場だが、来年放送されるのか、雲行きは怪しい。
すでにSNSなどでは、「『Road to Kingdom』に出演したグループに失礼だ」、「ファイナルの生放送で有料投票までしたのに、今年『Kingdom』の放送がないなんて、ありえない」などの声が上がっている。それでも、「Road to Kingdom」に出演したグループたちが、その後の活動で、大活躍しているのが救いであり、番組の大きな収穫といえるだろう。
まず、番組で最初に脱落したのが「Golden Child」だったが6月23日、4thミニアルバム「Take A Leap」をリリース。初動セールス(発売から最初の1週間の売上)が約2万6900枚を記録した。前作が約9700枚だったことを考えると、大きな増加だ。
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