新型コロナウイルスの影響はテレビ業界にも大きな異変を及ぼしている。日本では、ドラマやバラエティがロケ・スタジオ収録の中止などで、再放送や過去の放送分の総編集、あるいは演者のリモート出演などが目立つようになってきたが、韓国ではどうなのか。
バラエティを見てみると、人気コンテンツである“旅バラエティ”の様相が変わってきている。「コスパ」と「プチ贅沢」をコンセプトに、同額の予算を支給されたツアーガイドたちが、プランニングバトルを繰り広げる節約旅が人気で、キュヒョン(SUPER JUNIOR)も出演する「もっとチャンネツアー」(tvN)が3月16日の放送をもって、しばらく休止に入り、俳優やK-POPアイドルがペアになって観光スポットをプレゼンする「バトルトリップ~スター達のおすすめスポット」(KBS2)は2016年から続く人気番組だったが、4月3日の放送をもって終了した。
やはり、国内外を回る旅番組はもろに新型コロナウイルスの影響を受けている。そんな中、このような社会状況に合わせ、「ヒーリング」、「支援」を意識した番組が目立つようになってきた。
まずは、ヒーリング系バラエティ。キーワードは「海」、「島」、「料理」。5月から始まった2つの新番組だ。
1つめは、1日にスタートした人気シリーズの「三食ごはん 漁村編5」(tvN)。おなじみの俳優チャ・スンウォン、ユ・ヘジン、ソン・ホジュンの3人が5年ぶりに集結し、自給自足で1日3食を作って食べながら、島生活を送る。特筆すべきなのが、今回の舞台は、人が暮らしていない島・竹窟(チュックル)島だということ。人との接触がないため、第1話では島に上陸するなり、マスクを外し、生活できるのが貴重なことだと話していたのが印象的だった。
海や畑でとれる海産物、野菜を使い、チャ・スンウォンが手際よく、豪快に作る料理はもちろん、3人の安定した掛け合いも笑いと癒しを届けてくれる。さらに今後、女優コン・ヒョジン、俳優イ・グァンスのゲスト出演も決まっており、どんなシナジー効果を発揮するのかも、見どころの一つとなっている。
2つめは、4日にスタートした「注文受けます」(MBC every1)。こちらも出演者は俳優たち。チュ・サンウク、チョ・ジェユンに加え、ドラマ「愛の不時着」に出演したヤン・ギョンウォンとユ・スビンという新鮮な組み合わせだ。舞台は、慶尚南道巨済市巨済面に属する静かな漁村、山達(サンダル)島。客からの予約注文を受けた4人が漁師となり、自ら釣り上げた天然100%の魚介類を料理して提供するという番組だ。
第1話の客は、トロット(韓国演歌)ブームの世相を反映し、「明日はミスタートロット」(TV朝鮮)で人気を博したトロット歌手ノ・ジフン、ヤン・ジウォン、ナ・テジュ。クロダイの刺身とメイタガレイのワカメスープの注文を受けた4人は、朝6時から海に出て釣りを始めたが、全く釣れず、この日の収穫はタコという結果に。この危機をどう乗り越え、どんな料理を作るのか…、というところで終わり、次回放送を期待させた。
チュ・サンウクの手さばきも見事で、器用に魚をさばく姿や、釣りへの執念など、ドラマでは見られない新たな一面が楽しめるのも面白いが、「五感が幸せになるヒーリングバラエティ」とうたっているだけあって、見ていて癒されるのは間違いない。
解放感いっぱいの青い海×イケメンが作るおいしい料理。これぞ目の保養、ヒーリングの極みであり、いま必要なのは、このように視聴者の欲望や願望を満たしてくれる番組なのだろう。
(次回②に続く)
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