Q.クォン・ナムは、放棄ということを知らない「適当に」できない青年ですが、普段のご自身の姿と似ていましたか?
パク・ヒョンシク: ナムは、自分がしたいことは最後まであきらめません。自己破産までしそうなのに話にもならない護身用品を売ろうと最後まで頑張ります。ナムが一度始めたことは最後までやるという性格はとても気に入りました。僕も何かを始めれば最後までやらないと気が済まない性格なので。知りたいことは我慢できないという点も僕とちょっと似ていました。僕もしきりに尋ねます。
Q.以前、チョ・スヒャン俳優にインタビューした時、「陪審員たち」の現場の雰囲気がとてもいいと聞きましたが、スクリーンで確認することができました。錚々たる俳優が総出動する作品なので、お互い良い気運をやり取りできる現場だったようですが?
パク・ヒョンシク: とても心強いと言えばいいでしょうか?僕だけうまくやればいいというような感じです。実はそんな感じがする時が一番いいものです。僕が悩みがあったりする時も先輩にどうすればいいかと尋ねることができてとても良かったです。先輩の演技を見ながら学ぶことも多くありました。
Q.短い縁ですが、掃除ニンフのキム・ソニョンとのコンビも良かったですが、どうでしたか?
パク・ヒョンシク: 僕が見る時、キム・ソニョン先輩の吸いこむようなパワーがすごいです。すべてご自身のカラーに作ってしまいます。とてもびっくりしました。初めてお目にかかりましたが、ずっと以前から知り合いだったようで、表情もとても情がたいて、なんだか付いて行かなければならないようで、ぐっと信頼感が湧く雰囲気がありました。撮影する時は本当に楽しかったです。吸いこまれるような魅力がそうとうなものでした。
Q.劇中で陪審員たちを「法について無知な一般人」として描くセリフがありますが、実はこの映画を見る大部分の観客は陪審員たちと特別変わりません。それでこの映画がもっと真実味を帯びて感じられたかもしれません。8人の陪審員たちの視点に観客も自然に重なると言いましょうか。
パク・ヒョンシク: 初めてシナリオを読んだ時はストーリーそのものを読みますが、僕もその視点が一番良かったです。行き過ぎないでどうしてこのように現実的に書けたのでしょうか。もしかしたら、監督の周囲にいる人をモチーフにしてこれを描いたのではないだろうかという気がするほどに。
Q.クォン・ナムは、これまでドラマでしてきたキャラクターと大きく違っていましたが。
パク・ヒョンシク: 実はこれまでしてきた作品では、王、ゲーム会社のCEO、弁護士、それも天才弁護士などの設定がずっとありました。ところが今度はただのクォン・ナムでした。作品をしながら監督とこんなに多く話し合ったのは初めてでした。結局答えはなかったです。なぜなら特定の設定がないので。キャラクターが抽象的だからです。
Q.他の陪審員たちは、個人的な生きざまが自然に感じられます。ただ一言でも説明になります。一方でクォン・ナムは明快に説明されていません、想定しにくい人物でした。
パク・ヒョンシク: 僕を慰めてくださるようです。僕が感じたまさにその通りです。そして僕が感じたものがあります。監督のペルソナがクォン・ナムです。撮影している途中でふと監督を見ましたが、監督が僕とまったく同じ服を着ていました(笑い)。
Q.ホン・スンワン監督もこの部分について同意したのでしょうか?
パク・ヒョンシク: ムン・ソラ先輩とふたりで「8番目の陪審員は完全に監督だ、監督」と話したこともあります。個人的には8番目の陪審員クォン・ナムが監督のペルソナだと思います(笑い)。
Q.それではホン・スンワン監督の作品に今後もずっと出演したいですか?
パク・ヒョンシク: でも、ナムがペルソナであって僕ではないです。ハハ。
Q.監督のペルソナであるキャラクターを演技した俳優にも特別な愛情がないでしょうか?
パク・ヒョンシク: そうではありました。僕を好きではあったと思います。僕のそばにずっと来て説明してくださって···。
Q.女優ムン・ソラはインタビューで陪審員チーム、法曹人チームのチャットルームがあると言ってました。システムがよくできていると。
パク・ヒョンシク: 誰かがチーム別にこうしようとして作ったのではありません。ただ自然にできていました。僕もそちらのチームがあるのは知りませんでした。でもとても面白いです。何か法曹人チームに話したいことがあれば、僕たちで意見をまとめた後でチョ・ハンチョル先輩が代表でそちらに伝えます。このシステムがとてもすっきりしていて、さわがしくなくて良いです。
(3ページに続く)
・パク・ヒョンシク、入隊を控えて一生懸命に仕事…SBS「アラフォー息子の成長日記」最年少ゲスト出演
・「インタビュー」パク・ヒョンシク、”首都防衛司令部への志願は、「本物の男」がきっかけ”
・パク・ヒョンシク、6月に軍入隊控えて率直な心情伝える「イム・シワン、時間がすぐ過ぎるとアドバイス」
・「インタビュー」パク・ヒョンシク、”今見ても恥ずかしくて歴史の中から消してしまいたい演技がある”